ブラジルレアルが1カ月半ぶり安値、対ドルと対円で 大統領が汚職に関与との報道
外国為替市場でブラジルレアルが対ドル、対円双方で約1カ月半ぶりの安値を付けた。ボルソナロ大統領の過去の汚職への関与の報道などがレアルの売り材料だった。
7日の外国為替市場でブラジルレアルが対ドル、対円双方で約1カ月半ぶりの安値を付けた。ボルソナロ大統領の過去の汚職への関与の報道などがレアルの売り材料だった。
ブラジルのメディアは5日、大統領が連邦議会下院議員時代に汚職に関与していたと元親族の証言を基に伝えた。大統領による汚職への直接の関与が報じられるのはこれが初めてとなる。一方、大統領の代理人は報道を否定した。
これに先立つ2日には、インド製薬会社が製造する新型コロナウイルスのワクチン「コバクシン」購入を巡る収賄疑惑を大統領が黙認した疑いがあるとして、連邦検察が捜査を許可するよう最高裁に対し申請している。
これらと並行して連邦議会は政権の新型コロナ対策について調査を行っている。大統領は新型コロナをただの風邪に過ぎないとして軽視した経緯がある。先月は「コロナに感染する方がワクチンより効果的」と発言し、問題視された。
レアルの対ドル相場は6月下旬に1ドル=4.90レアル付近まで上昇。原油や鉄鉱石の価格上昇を支援に約1年ぶりの高値を付けた。
しかし、今月に入ると、相次ぐ大統領の汚職疑惑を背景に一転して売られる展開。7日に一時、5月下旬以来の安値となる5.28レアル付近で取引された。
レアルの対円相場も同様に6月下旬に付けた約1年3カ月ぶりの高値22.60円付近から下落。7日に一時、21円ちょうど付近を付けた。
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