ブラジルレアル、対ドルと対円で1年ぶり高値圏 利上げ継続見通しで
外国為替市場でブラジルレアルが対ドル、対円双方で1年ぶりの高値圏で推移している。ブラジル中央銀行による利上げ継続の見通しが背景にある。
外国為替市場でブラジルレアルが対ドル、対円双方で1年ぶりの高値圏で推移している。ブラジル中央銀行による利上げ継続の見通しが背景にある。
レアルの対ドル相場は現地時間16日のブラジル中銀の利上げを受け、一時1ドル=5レアルの節目を突破して4.99レアル台を付けた。5レアルを上回る水準で取引されるのは昨年6月12日以来約1年ぶりとなる。その後も5レアルの節目付近で推移している。
レアルは対円では同17日に22円の節目を一時上回り、昨年6月10日以来の高値を付けた。足元では22円をわずかに下回る水準にある。
ブラジル中銀は16日の金融政策委員会で、政策金利を0.75%引き上げ、4.25%にすると発表した。3会合連続での0.75%の利上げとなった。
中銀は声明で「政策金利の正常化は適切であり、現在の一時的なインフレの衝撃を緩和するために必要だ」と述べた。前回の「部分的な政策正常化」から文言を変えており、中銀がタカ派的な姿勢を強めたと市場はとらえた。
中銀が民間エコノミストの調査をまとめた「FOCUS」によると、2021年末の政策金利予想は6.25%。インフレが高進しており、利上げが今後も続くと市場は予想している。
ブラジル地理統計院(IBGE)が発表した5月の消費者物価指数は前年同月比8.1%上昇。中銀の年末の目標である3.75%をはるかに上回る。
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