銀価格、21年平均は27.30ドルへ 前年比33%高—業界団体
21年の銀価格は平均で1トロイオンス=27.30ドルになる見通し。前年の平均を33%上回る。コロナ禍後の景気の回復により産業用金属である銀は需要が増加し、価格を押し上げるという。
2021年の銀価格は平均で1トロイオンス=27.30ドルになる見通し。前年の平均を33%上回る。業界団体シルバー・インスティテュートが調査会社メタルズ・フォーカスの分析として明らかにした。コロナ禍後の景気の回復により産業用金属である銀は需要が増加し、価格を押し上げるという。
シルバー・インスティテュートは先週、年次報告「World Silver Survey」の2021年版を発表。このなかでメタルズ・フォーカスは銀価格が年内に32ドルまで上昇する可能性があるとの見方を示した。
21年の予想平均価格27.30ドルは、13年以降では最も高かった20年の平均価格20.55ドルを上回る。
21年は銀の工業用需要が8%増加する見通しという。自動車生産の回復や家電、ソーラー製品向け需要の増加が背景にある。
宝飾品やシルバーウェア向けの需要は2けた増が見込まれている。
投資需要も増加が見込まれる。銀塊とコインの需要は15年以降では最大になる見通しという。ETP(上場取引型商品)への資金流入は20年の水準には達しないものの、歴史的に高い水準を保つ見通し。
一方、鉱山供給は21年に8%の増加が見込まれている。20年はコロナ禍で操業が滞った。リサイクル銀を含む21年の全体の供給は8%増加する見通しだ。
27日のニューヨーク商品取引所(COMEX)で銀先物の取引の中心となる5月限は前日比0.201ドル高の26.410ドルで取引を終えた。
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