銀価格、2021年は30ドルまで上昇へ パラジウムは2900ドルに─調査
2021年の貴金属市場では景気回復を背景に産業用の用途を持つ銀やプラチナ、パラジウムが上値を伸ばす可能性がある。UBSが調査リポートで予想した。銀は30ドル、パラジウムは2900ドルまで上昇する見通しという。
2021年の貴金属市場では景気回復を背景に産業用の用途を持つ銀やプラチナ、パラジウムが上値を伸ばす可能性がある。UBSグローバル・ウェルス・マネジメントが調査リポートで予想した。銀は1トロイオンス＝30ドル、パラジウムは2900ドルまで上昇する見通しという。
UBSによれば、銀は3月末までに30ドルまで上昇し、その後は年末までに27ドルに水準を切り下げるとみられる。
再生可能エネルギーへの転換による脱炭素化を推進するバイデン米次期政権の政策も銀を支える見通し。銀はソーラーパネルに使用される。
ニューヨーク商品取引所（COMEX）に上場する銀先物で取引の中心である3月限は14日の取引を前日比0.23ドル高の25.802ドルで終えた。
また、プラチナは21年末までに1250ドル、パラジウムは2900ドルまで上昇するとUBSは予想する。
ニューヨークマーカンタイル取引所 （NYMEX）に上場するプラチナの4月限は15.70ドル高の1126.40ドルで引けた。パラジウムの3月限は26.20ドル高の2423.30ドルで終えている。
金は1800ドルに下落へ
一方、金は低い米実質金利とドル安に支えられ、3月末までに1950ドルまで上昇する見通し。しかし、年央に近づくと下押し圧力が強まり、年末までに1800ドルに下落する可能性があるという。
UBSによると、金は1900ドル以上の水準を維持するのに十分な金上場投資信託（ETF）への資金流入の確保に困難をきたす可能性がある。
また、年央以降はマクロ経済環境の好転と、米金融当局による債券購入のテーパリング（段階的縮小）の可能性が金相場の重しになるとみられるという。
COMEXに上場する金先物で取引の中心である2月限は3.5ドル安の1851.4ドルで取引を終えた。
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