セールスフォース、スラック統合が22年度業績抑制も 一部が目標株価引き下げ
セールスフォースはスラックの統合により22年度に業績が抑制される可能性があるとの見方が浮上。一部のアナリストが目標株価を引き下げた。同社が先週発表した22年度の利益見通しは市場予想に届かなかった。
企業向けソフトウエア大手の米セールスフォース・ドットコム<CRM>は、チャット・アプリの米スラック・テクノロジーズ<WORK>の統合により、2022年度に業績が抑制される可能性があるとの見方が浮上。一部のアナリストが目標株価を引き下げた。同社が先週発表した22年度1月期通期の利益見通しは市場予想に届かなかった。
2月26日の米株式市場でセールスフォースは前日比14.58ドル(6.31%)安の216.50ドルで取引を終えている。
25日夕に発表した20年11月~21年1月期決算は売上高が前年同期比20%増の58億1700万ドル、特別項目を除く1株あたり利益は1.04ドルとなり、いずれも市場予想を上回った。
一方、同時に発表した22年1月期通期の特別項目を除く1株あたり利益見通しは3.39~3.41ドルで、市場予想の3.46ドルに届かなかった。通期見通しには、5~7月期に買収を完了する予定のスラックによる押し上げ効果が含まれる。
パイパー・サンドラーは向こう1年間の目標株価を242ドルから240ドルに引き下げ、投資判断を「中立」で据え置いた。22年度はスラック統合後の「消化」の過程に相当し、利益率の改善はほとんど見込めないと分析している。
BMOはセールスフォースの22年度業績の改善について保守的なものであることが証明される可能性があるとし、目標株価を285ドルから280ドルに引き下げた。投資判断は従来の「アウトパフォーム(買い)」で継続している。
一方、ウェドブッシュは目標株価を300ドルで据え置いた。スラックの買収に関しては、セールスフォースの利益率の割合を巡る懸念が一部で生じているとした上で、それでもなお買収は同社にとって正しい時期における正しい判断だったと確信しているとの見方を示した。投資判断は「アウトパフォーム(買い)」で継続した。
セールスフォースは20年12月にスラックの買収を発表した。金額は277億ドルで現金と株式交換を組み合わせて支払う。
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