コインベース株、みずほが目標引き下げ JPモルガンは上値余地あるとの見方
米暗号資産交換所最大手コインベース株の見通しを巡り、金融大手のアナリストの間で見方が割れている。みずほが目標株価を引き下げた一方、JPモルガンやゴールドマンは上値余地があるとみている。
米暗号資産(仮想通貨)交換所最大手コインベース・グローバル<COIN>株の見通しを巡り、金融大手のアナリストの間で見方が割れている。米国みずほが目標株価を引き下げた一方、JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスは上値余地があるとみている。
25日の米株式市場でコインベースは前日比17.11ドル(7.59%)高の242.41ドルで取引を終えた。
4月14日に上場したコインベースは初日に一時、429.54ドルと取引所の参考価格の250ドルを大きく上回る高値を付けた。しかし、その後下げに転じ、今月19日に一時、208ドルの安値を付けている。
ビットコインはコインベースが上場した4月14日に6万4000ドル超の過去最高値を付けた。しかし、その後は急落し、今月19日にピークの半値以下となる3万ドル付近で下げ止まった。足元では3万8000ドル台で推移している。
暗号資産の冬
みずほは25日付のリポートで、ビットコインやその他の暗号資産の価格が過去数週間に大きく下げたことにより「暗号資産の冬」に対するリスクが高まったとし、コインベースの株価が押し下げられる可能性があるとの見方を示した。
価格が急落後に低水準にとどまる状態を「冬」と説明し、このような状態においてはコインベースの事業は大きな打撃を受ける可能性があると指摘した。
前回の暗号資産の冬は2017年末に価格が急落した後の18年初めから19年初めに訪れており、ビットコインのアクティブユーザー数はこの間に270万人から80万人に減少したという。
みずほは21年のコインベースの売上高予想を53億ドルとし、従来の56億ドルから下方修正した。目標株価も315ドルから225ドルに引き下げ、投資判断は「中立」とした。
ユーザーベースに伸び余地
一方、JPモルガン・チェースは逆の見方だ。25日、米国の暗号資産取引でコインベースは重要な位置を占めているとし、「オーバーウェート(買い)」の投資判断で調査を開始した。目標株価は371ドル。
暗号資産市場は伸びており、耐久性もあるとし、コインベースは市場の成長に影響を与えるとともに、その恩恵を受ける機会があると期待していると述べた。
また、コインベースは「関心のある」ユーザーを「アクティブな」ユーザーへと変換することでユーザーベースを拡大できるとみている。
コインベースの発表によれば、21年1~3月期は認証済みユーザー5600万人のうち、平均月間ユーザー数は610万人に過ぎない。
ゴールドマン・サックスもまた、24日に「買い」の投資判断でコインベースの調査を始めた。目標株価は306ドルとした。
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