ブレント原油、今年半ばまでに65ドルに上昇へ ゴールドマン予想
ブレント原油価格は21年半ばまでに1バレル=65ドルに上昇する可能性があるとゴールドマンが予想した。コロナワクチンの接種拡大による景気回復と産油国の増産の遅延により、向こう数カ月間、需給がひっ迫した状態が継続するという。
北海ブレント原油は21年半ばまでに1バレル=65ドルに上昇する可能性があるとゴールドマン・サックスが予想した。コロナワクチンの接種拡大による景気回復と産油国の増産の遅延により、向こう数カ月間、需給がひっ迫した状態が継続するという。
ゴールドマンは昨年12月、ブレント原油価格が65ドルに上昇するのは21年末になると予想していた。
サウジアラビアが5日、2~3月に日量100万バレルの原油を自主的に追加減産すると発表したことが、価格見通しの修正をもたらした。
石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の主要産油国でつくる「OPECプラス」は5日、2月から協調減産を小幅に縮小することで合意したが、OPECプラスによる減産縮小よりもサウジ一国による減産拡大の方が大きい。
ワクチン接種が世界各国で始まり、原油需要の回復が見込まれるのに対し、供給がこれに追い付かず、21年4~6月期から需給が急速に引き締まる可能性が高いとゴールドマンは予想。4~7月についてはOPECプラスが日量400万バレルを増産するものの、同130万バレルの供給不足が発生すると見込んでいる。
一方、原油価格上昇への米シェールオイル生産者の反応は、資本コストの上昇と財務規律により、控え目なものにとどまるとゴールドマンはみている。
UBSは先週、サウジの減産拡大を受けて21年半ばのブレント原油価格見通しを60ドルに引き上げていた。
11日のインターコンチネンタル取引所(ICE)で北海ブレント原油先物の期近の3月限は前週末比0.33ドル(0.59%)安の55.66ドルで引けた。
ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)に上場するWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物の期近の2月限は同0.01ドル(0.02%)高の52.25ドルで取引を終えた。
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