ブレント原油は80ドルへ、7~9月期に ゴールドマンが予想引き上げ
北海ブレント原油は21年4~6月期に1バレル=75ドルに上昇し、7~9月期に80ドルを付ける可能性があるとゴールドマン・サックスが予想した。需給が引き締まった状態が継続するとの見方をしている。2月下旬の予想からそれぞれ5ドル引き上げた。
北海ブレント原油は2021年4~6月期に1バレル=75ドルに上昇し、7~9月期に80ドルを付ける可能性があるとゴールドマン・サックスが予想した。需給が引き締まった状態が継続するとの見方をしている。2月下旬の予想からそれぞれ5ドル引き上げた。
石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟国から成る「OPECプラス」は4日の会合で、3月の生産水準を4月も継続することで合意した。市場ではOPECプラスが4月に減産規模を若干縮小するとの予想が大勢だった。
ゴールドマンは、OPECプラスが市場の需給を引き締める戦略に出ているとし、経済協力開発機構(OECD)加盟国の在庫は今年末までに14年以来の水準まで低下する可能性があると予想した。
また、米国のシェールオイル生産者の価格上昇への反応が鈍いことも、OPECの増産を遅らせているという。シェールオイル生産者は価格の上昇局面で産油量を増やすことでOPEC加盟国から市場シェアを奪取してきた。
米石油大手オキシデンタル・ペトロリアムのビッキー・ホラブ最高経営責任者(CEO)4日、米国の原油生産がコロナ禍前の水準に戻ることはないとの見方を示した。米国の石油会社は現行の産油体制の最適化に焦点を当てており、いかなる代価を払ってでも増産を追求するとの姿勢にはないことを理由に挙げている。
ゴールドマンは向こう半年のOPECプラスの生産見通しを日量90万バレル下方修正した。シェールオイルのほかにイラン産原油やOPEC非加盟国の原油も21年後半まで価格に対して弾力性を欠いた状態が続くという。このため、OPECプラスは石油市場の均衡をすばやく取り戻すことが可能とみている。
ブレント先物、一時71ドル台
8日のアジア時間に北海ブレント原油先物が71ドルを上回った。サウジアラビアにある世界最大の原油ターミナルが7日にミサイル攻撃を受けたことが材料視された。
インターコンチネンタル取引所(ICE)で北海ブレント原油先物の期近の5月限は一時、71.38ドルまで上昇。昨年1月以来の高値を付けた。
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