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調整相場は短期で収束 / ドル円と豪ドル相場の注目ポイントについて

さえない米経済指標で金利の上昇リスクが一時的に後退し、3日の外為市場は資源国通貨を中心に米ドル売りの展開となった。しかしこの動きが続く可能性は低い。ドル円は145.30レベルの攻防が新たな焦点として浮上。豪ドル相場はリスク資産の動きに左右される状況が続くだろう。詳細はマーケットレポートにて。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

調整相場は短期で収束


【サマリー】
・米国株にとって「悪いニュースは良いニュース」
・目先は「米金利の上昇→米ドル高/株安」の調整相場を意識する展開に
・11月FOMCでの大幅利上げ観測は変わらず
・ドル円は145.30レベルの攻防が新たな焦点として浮上
・豪ドル相場は金融政策よりもリスク資産の動きに左右される状況が続く



・悪いニュースは良いニュース

3日の米国市場は、市場予想を下回ったISM製造業景況指数(9月)を受け、米金利に低下の圧力がかかった。一時的にせよ金利の上昇リスクが後退したことを受け、米国の主要な株価指数は大幅反発の展開となった。

本来であれば、さえない経済指標は悪いニュースである。しかし、昨日の米国株が株高で反応した状況は、金融引き締めリスクに対する投資家の警戒レベルの高さを示唆している。ゆえに現在の米株式市場では、「悪いニュースは良いニュース」の状況に陥っている。

3日の米国市場の動き

3日の米国市場の動き Trading View 5分足


さえない米経済指標は、米ドル高リスクの後退要因でもある。そして米ドル高リスクの後退は、国際商品市場のサポート要因である。ゆえに昨日の米ドル相場は、リスク資産(株式および資源価格)と高い相関関係にある豪ドルやNZドルの上昇幅が対米ドルで拡大した。また、原油を産出するノルウェーの通貨クローネやカナダドルも対米ドルで上昇した。

米ドル相場のパフォーマンス:対G10通貨

米ドル相場のパフォーマンス:対G10通貨 ブルームバーグのデータより作成 / 基準日:2022年9月30日


・大幅利上げの観測は変わらず

一方、FEDウォッチの動向を確認すると、次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で連邦準備制度理事会(FRB)が0.75ポイントの大幅利上げを行う確率は60%前後で推移する状況が続いている。

リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は3日、インフレリスクとそれを抑制するための一段の金融引き締めの必要性について言及した。

1970年代の状況を教訓としているパウエルFRB議長のスタンスも考えるならば、単月かつたったひとつの経済指標のさえない内容がFRBの金融政策に大きな影響を与えることはない。

目先は、「米金利の上昇→米ドル高と株安の進行」という相場が調整の局面へ転じる可能性があるだろう。しかし、その動きが見られても短期で終息することが予想される。


11月FOMCの利上げ確率

11月FOMCの利上げ確率 FEDウォッチのデータより作成 / 4日8時時点

ドル円は145.30以上の攻防が焦点に

・145.30レベル以上での神経戦

ドル円(USDJPY)は、昨日の東京時間に145円台へ上昇する局面が見られた。そして欧米タイムでは米金利の低下に連動し、144円台へ反落した。しかし安値144.15レベルで反転し、144円台の維持に成功した。

米金利が低下しても144円台でドル円の底堅さが増している状況は、日米金融政策スタンスの差による「米ドル買い / 円売り」の圧力が根強いことを示唆している。ゆえに、ドル円は145円台での攻防に注目する状況が続くと予想する。

昨日の上昇で、145.32レベルが新たなレジスタンスポイントの候補として浮上している。

昨日、米金利の低下幅が拡大したのは欧州タイム以降だった。この状況を考えるならば、円買い介入に対する警戒感がドル円の上昇(145.30台以上の米ドル買い・円売り)を止めた要因と考えられる。ゆえに、ドル円が上昇する局面では145.30レベルでの攻防に注目したい。

ドル円が145.30レベルを完全に突破した後に政府・日銀によるけん制発言、または第2弾の円買い介入があれば、実際にそれらが行われた水準が新たなレジスタンスポイントとして意識されよう。

一方、ドル円が反落する局面での焦点は144円台の維持で変わらず。143円台の攻防となる場合は、21日EMA(今日現在143.12前後)の維持が焦点として浮上しょう。

ドル円と米金利のチャート

ドル円と米金利のチャート Trading View 15分足(昨日の東京時間以降)

豪ドル相場はリスク資産の動きに左右される状況が続く

・利上げは持続的な豪ドル買いの要因とならず

オーストラリア準備銀行(RBA)は4日の政策決定会合で5会合連続の0.5ポイント利上げを実施し、政策金利を2.85%まで引き上げることが予想されている。そして今後の利上げ幅については縮小する可能性がある。

一方、FRBは上述したとおり次回の会合でも大幅利上げを決定する可能性がくすぶる。RBAの利上げが豪ドル買い要因となっても、それがトレンド化する可能性は低いだろう(対米ドル)。

・リスク資産にらみの状況が続く

豪ドル相場(対米ドル / AUDUSD)のトレンド決定要因がリスク資産(株式および資源価格)にあることは、昨日の動きが示唆している。

豪ドル/米ドルと世界株式のトレンドを重ねてみると、見事に一致していることがわかる。そして豪ドル/米ドルと国際商品市場(CRB指数)の相関関係は、今年の6月以降高まっている。

世界的な金融引き締めの潮流とそれに伴う企業業績の悪化リスクを考えるならば、世界株式は今後も不安定な状況が続く可能性が高い。そしてFRBの持続的な金融引き締めスタンスは、金利の上昇リスクと米ドル高のリスクを市場参加者に意識させるだろう。

ゆえに豪ドル/米ドルは、昨日のような調整の反発を挟みながら下落トレンドが続くことが予想される。サポートポイントとして意識されている0.64レベルを完全に下方ブレイクする場合は、下落幅が拡大するシグナルとして警戒したい。

豪ドル/米ドル、世界株式、国際商品市場の動き

豪ドル/米ドル、世界株式、国際商品市場の動き ブルームバーグのデータより作成 / 日足(年初来)/ 世界株式:The MSCI World Index

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