ドル円、今日の見通しとチャートポイント
米金利は上昇基調を維持し、外為市場では米ドル高優勢の状況にある。ドル円は米ドル高にサポートされ、重要レジスタンスポイントの145.07レベルを難なく上方ブレイクし、さらなる上値トライのシグナルが点灯した。今日の見通しは?注目しておきたいチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
サマリー
・米金利は上昇基調を維持し、外為市場は米ドル高トレンドが続く
・ドル円の145.07ブレイクは、さらなる上値トライのシグナルに
・ドル円が上昇基調を維持する場合、次の焦点は146.00前後の攻防
・ドル円の下落局面では145円の維持が目先の焦点に
上昇基調を維持する米金利
週明けの米債市場では、利回りが上昇基調を維持した。
10年債利回り(長期金利)は再び4.2%台へ上昇し、昨年11月上旬以来の水準まで上昇した。一方、2年債利回りは、7月上旬以来となる5%台の水準を視野に反発トレンドを維持している(下チャートのグレーゾーンを参照)。
これら米金利の動きは、米国内の根強いインフレ圧力とそれを抑制するために連邦準備制度理事会(FRB)による追加利上げの可能性がまだ潰えていないこと、そしてFRBが政策金利を長期にわたり高い水準で維持することで、利下げ時期が後ずれする可能性を市場参加者が意識し始めていることを示唆している。
米金利の上昇は外為市場での米ドル高トレンドをサポートし、米ドル相場のトレンドを示すドルインデックス(DXY)は一時、重要チャートポイントの103.50レベルをトライする局面が見られた(昨日の高値は103.458レベル)。
米金利とドルインデックスのチャート:日足 23年3月以降
ドル円、今日の見通しとチャートポイント
地合いの強さが増すドル円
上で述べた「米金利の上昇→米ドル高」にサポートされ、ドル円(USD/JPY)は昨日、重要レジスタンスポイントの145.07レベルを難なく上方ブレイクし、さらなる上値トライのシグナルが点灯した。
通貨オプション市場のリスクリバーサルの動向を確認すると、1ヶ月、3ヶ月そして6ヶ月のそれらはいずれもドルプットの傾きが後退する状況にある(下チャートのグレーゾーンを参照)。現在のリスクリバーサルの動きは、現在のドル円の地合いの強さが増していることを示唆している。
米金利が上昇トレンドにあるだけでなく、米国株が再び反発のムードにある状況も考えるならば、今日のドル円の焦点は引き続き上値トライとなろう。
ドル円とリスクリバーサルのチャート:日足 23年5月以降
次の焦点は146.00レベルの攻防
本日もドル円(USD/JPY)が上値トライとなる場合、目先の焦点は146.00レベルのトライおよびブレイクアウトとなろう。
テクニカルの面では、昨日のIG為替レポートで指摘したフィボナッチ・エクステンション76.4%の水準145.92レベルの攻防に注目したい。昨日の高値145.58レベルの上方ブレイクは、このテクニカルポイントをトライするシグナルと想定しておきたい。
145.90-146.00レベルがレジスタンスゾーンとして意識される場合は、ドル円が一度調整の反落相場へ転じる可能性を警戒したい。
一方、ドル円が146円台へ上昇する場合は、V計算値の水準146.26レベルの攻防となるか?この点に注目したい。この水準の突破は、145.07レベルの突破と同じく、さらなる上値トライのシグナルになり得る。
なお、日足チャートでは、RSIが買われ過ぎの水準(70.00レベル)まで上昇しつつある。ドル円の上値トライを意識しながらも、上で述べたレジスタンスの水準(145.90-146.00ゾーンや146.22レベル)での反落相場を警戒しておきたい。
ドル円のチャート:日足 23年7月以降
反落局面での焦点は145.00レベルの維持
上で述べたレジスタンスの水準やその手前の水準でドル円(USD/JPY)が反落へ転じる場合は、145.00レベルを維持できるかどうか?この点に注目したい。
145.00レベルの維持は、145.07レベルのサポート転換の意味合いを持つ。ゆえに、この状況が確認される場合は、ドル円の地合いの強さを市場参加者に印象付けるだろう。
ドル円が145円台の維持に失敗する場合は、IG為替レポートで何度か取り上げてきた「144.00レベルのサポート転換の確認」が焦点として浮上しよう。
下の1時間足チャートで示した短期サポートラインの下方ブレイクは、144.00レベルを視野に調整の反落相場が加速するシグナルと想定しておきたい。本日、このラインは144円ミドルから後半の水準で推移する。
ドル円のチャート:1時間足 8月7日以降
本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。
IG証券のFXトレード
- 英国No.1 FXプロバイダー*
- 約100種類の通貨ペアをご用意
* 英国内でのCFDまたはレバレッジ・デリバティブ取引(英国でのみ提供)での取引実績において、FX各社をメイン口座、セカンダリー口座として使用している顧客の割合でIGがトップ(Investment Trends UKレバレッジ取引レポート 2022年6月)
リアルタイムレート
- FX
- 株式CFD
- 株価指数CFD
※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。