特別気配値を目前にファーストリテイリングの株価が急騰
ユニクロを運営するファーストリテイリングは、6月6日の特別気配値を前に株価が急上昇し、記録的な推移を見せた。この流れから、日経平均株価が再び強気に推移していることがうかがえる。
6月9日、日経平均株価の上位銘柄に取引が集中し、ファーストリテイリング(9983)の株価が急騰した。世界的な衣料品ブランド「ユニクロ」を運営する同社は、日経平均株価が大幅な上昇を続ける中、取引量を増やしている大企業の一つだ。
日経平均株価は7日の下げ幅を取り戻す勢いで上昇し、6月第2週の取引を好調に終えた。
ユニクロの運営会社の株価が上昇
9日、ファーストリテイリングが大幅に上昇し、内部・外部のさまざまな要因から注目を集めた。時価総額11兆1000億円を誇る同社の株価は、同日4.6%上昇し、終値は35,280円となった。この上昇の大きな理由として、6日の特別気配値確定前に、日本の大企業にとりわけ関心が集まったことが挙げられる。
特別気配とは、買い・売り注文が偏った時に取引が一時停止することで、特別気配値は毎月第2金曜日の日経平均株価の始値から算出される。この値は、指数オプション取引(あらかじめ特定した期日に、特定の商品をあらかじめ定めた価格で売る・買う権利の取引)や先物取引に活用されている。特別気配値の発表前には、指数の主要銘柄の流動性が高くなる傾向が見られる。ファーストリテイリングは日本で6番目に大きな上場企業であり、特別気配値の影響を大きく受けるため、多くの投資家の注目が集まる銘柄だといえる。
また、特別気配値は、外国人投資家の資金流入によってもたらされた、日経平均株価の変動も反映している。2023年に入ってから進行している円安ドル高は、日本株やファーストリテイリングにとって追い風となっている。輸出の多い日本株には割安感があり、投資家にとって魅力的といえるだろう。ファーストリテイリングはファッションブランドのジーユーやセオリーを傘下に持ち、今後も株価を上昇させる内部要因を打ち出し続けることができそうだ。
4月の最新決算では、2023年会計年度の上半期の売上高が前年比20.4%増、利益が14.5%増だったと発表した。さらに同社は、年初の好調な推移を反映し、下半期の売上と利益の予想を上方修正した。この強気の姿勢を背景に、株価は9日時点で、4月13日から16.6%、年初来では32%上昇している。
日経平均株価は強気な展開を継続
特別気配値が確定する前に投資先を確保する動きが高まり、日経平均株価が上昇した。株価は9日に2%上昇し、32,265円17銭で取引を終えた。7日には投資家の不安感をあおるような株価の下落があったものの、9日の上昇によりその懸念は払拭され、6月第2週で約2.4%上昇した。
米ドル/円相場は、9日から約0.2%上昇し、翌週の週明けは安定して推移している。
連邦公開市場委員会(FOMC)会合を控え、投資家は慎重な姿勢で市場を見ている。連邦準備制度理事会(FRB)のハト派的な政策方針で金利が据え置かれた場合、円高の進行が予想される。
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