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タカ派スタンスへ傾斜するECB / ユーロ円とユーロドルの展望

ECBのタカ派スタンス傾斜で外為市場ではユーロ買いの展開となっている。しかしユーロ円とユーロドルの上昇幅には大きな開きが見らえる。この要因は?そして注目しておきたいチャートポイントは?詳細はマーケットレポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

タカ派スタンスへ傾斜するECBとユーロ買い


【サマリー】
・ユーロ圏のインフレが加速
・ECBのタカ派スタンス傾斜を受けユーロ買いが続く
・短期レジスタンスラインを突破したユーロ円 次の注目ポイントは?
・ユーロドルの焦点とチャートポイント



・ECBのタカ派スタンス傾斜とユーロ買い

31日の外為市場では引き続きユーロを買う動きが見られた。

昨日発表された8月のユーロ圏消費者物価指数(HICP / 前年同月比)は9.1%と、7月(8.9%)からインフレが加速していることが示された。コア指数(同比)も4.0%から4.3%へ上昇した。

ロシアーウクライナ紛争に端を発した欧州のエネルギーリスクは一朝一夕に解決できる問題ではなく、ゆえにECBサイドからはインフレ進行を抑制するためにタカ派スタンスへ傾斜する(せざるを得ない)シグナルが発信されている。

そして短期金融市場では、欧州中央銀行(ECB)が今年12月の理事会までに中銀預金金利を1.6%台まで引き上げることを織り込み始めている。

短期金融市場の予測

短期金融市場の予測 ブルームバーグのデータより作成

・ユーロ円は短期レジスタンスラインを突破 140円台の上昇が焦点に

ECBのタカ派スタンス傾斜は、外為市場でユーロを買い戻す要因となっている。

特に日欧の金融政策スタンスの差が意識されているユーロ円(EURJPY)は、31日のIGレポートで指摘した短期レジスタンスラインを難なく突破してきた。米国株が4日続落となってもユーロ円が上昇した事実は、それだけ国内外の金融政策スタンスの差が材料視されていることを示唆している。

米金利の上昇にサポートされドル円(USDJPY)が139円台への上昇を目指す展開が続いていることも考えるならば、今日のユーロ円は140円台への攻防シフトが焦点となろう。

ユーロ円が140円台へ上昇する場合は、すでにこのレポートで指摘した6月高値と8月安値のリトレースメント61.8%の水準140.12のトライそしてブレイクが焦点となろう。

ユーロ円が61.8%の水準をも難なく突破する場合は、141円台への上昇を想定しておきたい。実際にユーロ円が141円台の攻防となる場合、テクニカルの面ではリトレースメント76.4%の水準141.71レベルをトライするか?この点が焦点として浮上しよう。この水準は、6月から7月にかけてサポートとしてもレジスタンスとしても意識された経緯がある。

・89日線(MA)の攻防

一方、ユーロ円が反落する局面では、89日MAの攻防に注目したい。直近2日の相場では、この移動平均線にサポートされ下ヒゲが示現した(日足ローソク足)。次の反落でも89日MAで相場が反発すれば、短期的にサポートラインとして意識される可能性が高まろう。

ユーロ円が89日MAをブレイクしても、138.00レベルがレジスタンスからサポートへ転換すれば、短期的にユーロ円の堅調地合いの継続が予想される。

ユーロ円のチャート

ユーロ円のチャート TradingView 日足(今年6月以降)

ユーロドルの焦点とチャートポイント

・対米ドルでもユーロ買い しかし上昇幅は限定的

現在は、対米ドルでもユーロ買い優勢の展開となっており、再びパリティ水準(1.0)の水準を回復している。しかし、ユーロ円(EURJPY)やユーロポンド(EURGBP)の上昇幅と比較すると、ユーロドル(EURUSD)のそれは限定的となっている。

この背景にあるのは、米連邦準備制度理事会(FRB)サイドから発信されている持続的な金融引き締め政策のシグナルと思われる。

クリーブランド連銀のメスター総裁は31日、インフレを抑制するために来年初頭までに4%を多少上回る水準まで政策金利(FF金利)を引き上げ、その水準をしばらく維持する必要性に言及した。そして来年の利下げ予想を否定した。パウエルFRB議長のジャクソンホール講演の内容も考えるならば、FRBは持続的な金融引き締め政策を続ける公算が高い。ゆえにECBがタカ派スタンスへ傾斜してもFRBとの金融引き締めペースの差が外為市場で意識されやすい状況が続くだろう。

よって、対米ドルでのユーロ買いは短期で終息する可能性がある。中長期のスパンでは0.99の下方ブレイクと、それ以下の水準をトライする状況を常に想定しておきたい。

・21日線(EMA)と1.01のトライそしてブレイク

しかし、現在はECBの政策スタンスが意識されユーロ買いの展開となっている。トレンドフォローの原則に従い、今日のユーロドル(EURUSD)も上値トライを意識したい。

目先の焦点は、21日EMAの攻防である。昨日はこの移動平均線でユーロドルの上昇が止められた。

ユーロドルが21日EMAの突破に成功する場合は、レンジの上限候補である1.01レベルのトライそしてブレイクが次の焦点として浮上しよう。8月26日の相場では長い上ヒゲが示現し、1.01レベルでのユーロ売りの強さが示されている。

ユーロドルのチャート

ユーロドルのチャート TradingView 日足(今年6月以降)

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