金価格が大幅下落 2月は5.6%値下がり 1年7か月ぶりの大きさ
上昇を続けてきた金の取引価格は2月に一転して大幅下落となった。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ長期化観測が背景にある。
金の取引価格が下落している。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は2月28日、取引の中心である4月物が1トロイオンス=1836.7ドルで取引を終えた。2月の下落率は5.6%となり、2021年6月(7.0%)以来1年7か月ぶりの大きさとなった。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが長期化するとの見方が浸透したことが背景にある。
ドル高観測で値下がり
国際的にドルで取引される金の価格は米国の金利が上がり、ドル高観測が強まると、値下がりする傾向があることで知られる。2月は米国の物価上昇の根強さを受けてFRBが当面は利上げを続けていくとの観測が拡大し、ドルの他通貨に対する強さを表すドルインデックス指数が上昇に転じたタイミング。「米国の金利高が続くならば、利息がつかない金を保有することは不利」「ドルが強くなると、ドル建てで取引される金は米国外の投資家からみると割高になり、値上がりしにくくなる」などの見方が影響したとみられる。
2021年6月に金価格が大幅に下落した際もドル高が背景にあった。この時はFRBが連邦公開市場委員会(FOMC)後に示した政策金利の見通しが想定以上に高かったことがきっかけだった。
昨年11月から今年1月には19%上昇
逆に今年1月までの金価格上昇はドル安観測に後押しされてきた。米国の物価上昇は2022年半ばごろから落ち着きをみせはじめ、秋ごろにはFRBの利上げペースが和らぐとの予想が拡大。ドルは下落基調に入った。金の取引価格は11月には7.3%、12月には3.8%上昇。その後、今年1月にも6.5%値上がりし、3か月間の上昇率は18.6%となっていた。
2月28日の4月物の価格は前日終値比では0.6%の値上がり。2営業日連続の上昇となった。今後もFRBの動向を見据えた相場展開が続くとみられる。
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