コンテンツにスキップする

外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません 外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません

FRBが0.5%の大幅利下げ、英中銀の追加利下げは11月が有力、ポンドドルとポンド円の見通し

米連邦準備制度理事会(FRB)は18日の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%の大幅利下げを決定した。最新のドットプロットでは、年内に計0.5%の追加利下げ予想が示された。今日は英中銀(BOE)が金融政策委員会(MPC)を開く。追加の利下げは11月が有力視されている。対米ドルと円の見通し、注目のチャート水準について。

Source: Adobe images Source: Adobe images

記事のポイント

・米FRBは0.5%の大幅利下げを決定、情勢次第では再度の大幅利下げも
・英中銀の追加利下げは11月が有力視されている
・対米ドルでポンドは強気地合いを維持する可能性あり
・ポンド円の短期見通しと注目のチャート水準について


FRBは0.5%の大幅利下げを決定

米連邦準備理事会(FRB)は18日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、通常の倍となる0.5%の大幅利下げを決定した。また最新のドットプロットでは、年内に計0.5%の利下げ予想が示された(予想中央値は4.4%)。

しかし、短期金融市場は現時点で、FOMCメンバーが想定する以上にFRBの金融政策が緩和方向へ動くと見ている。この点をOISに基づく予想推移で確認すると、12月末までに政策金利が4.1%台まで引き下げられる可能性を織り込み始めている。

経済の情勢次第では、パウエルFRBが再び50ベーシスポイント(Bps、0.5%)の利下げを決定する可能性がある。

FOMC 政策金利の予想推移

FOMC 政策金利の予想推移

ブルームバーグのデータで筆者が作成 / OISに基づく予想 推移:19日 14時時点

英中銀の追加利下げは11月が有力

今日はイングランド銀行(英中銀)が金融政策委員会(MPC)を開く。英中銀は8月の会合で2020年3月以来、約4年5カ月ぶりに政策金利を5.25%から5.00%に引き下げた。

しかし、9月の会合では追加の利下げを見送る公算が大きい。理由はインフレの粘着性にある。

英中銀が注視する賃金は、2023年8月に前年同月比で7.9%まで上昇したが、現在は5.1%まで低下している(3ヶ月の週平均賃金、賞与除く)。

しかし、もうひとつの重要指標であるサービス価格は8月に前年同月比で5.6%増と、7月の5.2%増から上昇幅が拡大した。また、同比のコアCPIも7月の3.3%増から8月に3.6%増とインフレの粘着性が示された。

英中銀は、インフレが再び鈍化の傾向へ戻るかどうか?を見極めるため、9月会合では政策金利を据え置き、11月会合で利下げを決定することが有力視されている。

ゆえに、米FRBと比べて、英中銀の利下げペースは緩やかになることが予想される。

英国 サービス価格とコアCPIの動向:2023年8月以降

英国 サービス価格とコアCPIの動向:2023年8月以降

ブルームバーグのデータで筆者が作成

ポンドドルの見通し

FRBと英中銀の利下げペースの差は、対米ドルでポンド高のトレンドを支える要因になり得る。この点を示唆しているのが、通貨オプションのリスクリバーサルである。今は1週間のリスクリバーサルだけでなく、1ヶ月のそれもポンドコールへ転じている。

一方、予想変動率は1週間のそれが今夏以降、上下に振れる状況にある。しかし、年初来からのトレンドをみればレンジで推移している。

上で述べた状況を総合的に考えるならば、ポンドドル(GBP/USD)は米英中銀の利下げペースの差が意識され、短期的に上値をトライする展開が予想される。

ポンドドルのリスクリバーサルと予想変動率:日足 2024年以降

ポンドドルのリスクリバーサルと予想変動率:日足 2024年以降

ブルームバーグのデータで筆者が作成

事実、ポンドドルは強気の地合いを維持している。この点を日足チャートで確認すると、4月の下旬以降、上昇相場のトレンドラインを形成している。9月11日に節目の1.30レベルがサポートラインへ転換し(下のチャート、黒矢印を参照)、現在は21日線が相場を下支えしている。MACDやRSIでは、弱気相場へ転じるシグナルは確認されていない。

今日のMPCがポンド買いの要因となる場合は8月27日の高値1.3267レベル、そして昨日の高値1.3298(1.3300)レベルのトライ&ブレイクに注目したい。

また、これらのレジスタンスポイントがサポートラインへ転換する場合は、地合いの強さを市場参加者に印象付けよう。このケースでは、1.33以上の攻防を想定しておきたい。

ポンドドルのチャート:日足 2024年 4月以降

ポンドドルのチャート:日足 2024年 4月以降

出所:TradingView

ポンド円の見通し

ポンド円(GBP/JPY)は、短期に反発相場を意識する状況にある。

直近のトレンドを日足チャートで確認すると、MACDがゴールデンクロスへ転じている。RSIでもゴールデンクロスが確認され、買われ過ぎの水準までまだ余裕がある。

ポンド円は現在、21日線(188.78レベル)の攻防にある。この移動平均線を完全に上方ブレイクすれば、50日線(191.96レベル)を視野に上昇幅の拡大を想定しておきたい。

ポンド円のチャート:日足 2024年7月以降

ポンド円のチャート:日足 2024年7月以降

出所:TradingView

だが、ポンド円はドル円(USD/JPY)との相関性が高い。そのドル円は、2022年10月から翌年1月にかけて24円超下落する局面が見られた。しかし、この調整相場を脱して以降、再び米ドル高・円安へ転じた(一番下のドル円週足チャートを参照)。

それ以降のドル円とポンド円の相関係数を確認すると「0.71」と、ポンドドルの「0.34」を超えている。

ポンド円、ドル円、ポンドドルの相関チャート

ポンド円、ドル円、ポンドドルの相関チャート

ブルームバーグのデータで筆者が作成 / 相関係数:対数差分 / データ数:449

ドル円は今月16日に139.58レベルまで下落する局面が見られた。短期間で下落幅が拡大したことで、現在は反発基調にある。

しかし上で述べたとおり、短期金融市場ではパウエルFRBが今後、緩和サイクルを推し進めていく可能性を織り込み始めている。ゆえに米債市場では、利回りに低下の圧力がかかり続けるだろう。米金利の低下は米ドル安の要因となろう。米ドル安はドル円の上昇を抑制するだろう。

「パウエルFRBの緩和サイクル入り→米金利の低下→日米利回り格差の縮小」を受け、ドル円は138.00と137.00レベルのサポートゾーンをトライする可能性があると筆者は考えている(下の週足チャート、赤矢印を参照)。

よって、ポンド円の反発局面では常に戻り売りを警戒しておきたい。50日線を突破しても、9月2日に相場の反発を止めた半値戻しの水準194.11レベルで二度上昇が止められる展開を想定しておきたい(上のポンド円の日足チャート、赤矢印を参照)。

ドル円のチャート:週足 2022年9月以降

ドル円のチャート:週足 2022年9月以降

出所:TradingView


本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

IG証券のFXトレード

  • 英国No.1 FXプロバイダー*
  • 約100種類の通貨ペアをご用意

* 英国内でのCFDまたはレバレッジ・デリバティブ取引(英国でのみ提供)での取引実績において、FX各社をメイン口座、セカンダリー口座として使用している顧客の割合でIGがトップ(Investment Trends UKレバレッジ取引レポート 2022年6月)

リアルタイムレート

  • FX
  • 株式CFD
  • 株価指数CFD

※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。

モーニングメール

ストラテジストによる「本日の予想レンジとトレンド」を毎朝※無料でお届け中! ※メール送信は基本的に月~金の平日を予定しておりますが、ストラテジストの都合により予告なく送信を行わない日がございますので、予めご了承ください

弊社の個人情報保護方針・アクセスポリシーにご同意の上、申し込みください。

こちらのコンテンツもお勧めです

IG証券はお取引に際してお客様がご負担になるコストについて明確な情報を提供しています。

FX/バイナリーオプション/CFDのリーディングカンパニー。IG証券について詳しくはこちら

その日の重要な経済イベントが一目でわかるカレンダー。「予想値」、「前回値」、「発表結果」データの提供に加え、国名や影響度によるイベントのスクリーニング機能も搭載。