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マイクロソフト株転落 10月値上がりなし AI優位性低下の予想も

マイクロソフトの株価は10月に入って5日続落。AIサービスでの優位性低下やオープンAIとの関係の見通しへの不安が背景にありそうだ。

マイクロソフト株転落 10月値上がりなし AI優位性低下の予想も 出所:ゲッティ

マイクロソフトの株価の値下がりが続いている。7日の終値は前日比1.57%安で、10月に入ってから5営業日続落。米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを決めた9月18日以降でみても値上がりは3営業日だけで、この間、6%近い値下がりとなっている。マイクロソフトは人工知能(AI)の開発やサービス展開で先行してきたが、ライバルとの差が縮まっていくとの見通しも示されている。またAIブームの火付け役であるOpenAI(オープンAI)との関係にも不透明感があり、投資家にとっての不安要因となっている可能性がある。

マイクロソフトの株価は9月中旬から5.89%下落

マイクロソフトの株価(MSFT)の7日の終値は前日比1.57%安の409.54ドル。1日からの5営業日続落は、半導体大手NVIDIA(エヌビディア、NVDA)など「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる大手ハイテク7銘柄の中で最も悪い成績だ。

マイクロソフト株はFRBが利下げを決める前日(9月17日)までは7営業日続伸。しかしその後、18日からの14営業日では、値上がりは3営業日だけにとどまっている。この間の下落率は5.89%で、エヌビディアの10.49%高や、メタ・プラットフォームズ(META)の9.04%高と比べて大きく見劣りする。

マイクロソフト、エヌビディア、アップル、テスラ、メタ・プラットフォームズ、アマゾン・コム、アルファベットの株価の推移のグラフ

マイクロソフトのAIサービスの優位性が失われていくとの見通しも

マイクロソフト株の見通しを悪くしているのはAI開発やサービス展開における優位性が低下するとの指摘だ。ロイターによると、投資銀行業務や資産運用サービスを手掛けるDAデビッドソンは9月23日にマイクロソフトへの評価を「買い」から「中立」に引き下げ。AIサービスの基盤となるクラウド事業などでの優位性が失われていると指摘した。アマゾン・コム(AMZN)やアルファベット(GOOGL)が自社開発半導体の導入を進めていることも、マイクロソフトの優位性維持を難しくしているという。

マイクロソフトはこれまでAI開発のための投資を上積みしており、2024年4-6月期の設備投資額は総収入の29.4%にあたる190億ドルに達している。こうした中で、エイミー・フッドCFOは7月30日の決算発表会見で、2025年6月通期の設備投資費用は2024年6月期よりも多くなるとの見通しを提示。株式市場では利益が圧迫されるとの見通しが広がり、翌31日の株価は前日比1.08%安となった。

マイクロソフトの総収入と設備投資額と設備投資比率の推移のグラフ

オープンAIが資金調達 マイクロソフトの存在感は薄れる?

またマイクロソフトは、2022年11月に対話型AIサービス「ChatGPT」を発表して世界を驚かせたオープンAIとの関係にも不透明感が出ている。マイクロソフトはオープンAIの大株主として緊密な関係を築いてきたが、オープンAIは10月2日に66億ドルの資金を調達したと発表。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によると、ベンチャーキャピタルのスライブ・キャピタルが主導し、マイクロソフトも10億ドル弱を拠出するが、利害関係者の増加はマイクロソフトとオープンAIとの関係を弱める可能性がある。日本のソフトバンクグループも5億ドルを投資するという。

さらにオープンAIの経営体制をめぐっては、2015年に設立された非営利団体(NPO)が経営を主導する体制から、営利団体としての運営への移行が目指されていると、ロイターが報じている。9月25日には最高技術責任者(CTO)のミラ・ムラティ氏らが退社することが判明。ムラティ氏はSNSのXへの投稿で「自分のための探求を進める時間と空間を作りたい」と説明した。オープンAIは2023年11月にもサム・アルトマンCEOが取締役会によって解任され、5日後に復帰が発表されるという騒動が起きている。

AI開発をめぐってはオープンAIを退社した技術者が新たなAIベンチャーを立ち上げ、オープンAIと競合するケースも目立つ。WSJによると、オープンAIは2024年は37億ドルの総収入に対して5億ドル程度の赤字に陥る見通しだといい、巨額の資金が投じられてきたAI開発の持続性への不安が、マイクロソフトの株価不振の背景にあるともいえそうだ。


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