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パウエル発言と企業決算が好感され日経平均は上昇トレンドを維持

1月30日から2月3日の日経平均株価は、連邦公開市場委員会(FOMC)後のパウエル会見内容と企業の決算が好感され上昇トレンドを維持した。一方、米国の株式市場では利上げ停止の期待が相場を下支えしている。

chart 出所:ブルームバーグ

1月31日から2月1日に連邦公開市場委員会(FOMC)会合が開かれた。会合後の記者会見でパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長はディスインフレが進行していることに言及した。この発言を受け1日の米国の主要な株価指数は上昇して引けた。米株高に連動し、1月30日から2月3日の週の日経平均株価は、2万7,600円台を回復する局面が見られた。

米国株式市場にリスクオンが広がる?

米連邦準備制度理事会(FRB)は1月31日~2月1日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利上げを決定し、政策金利(FFレート/​​​​​米国の代表的な短期金利)を4.5~4.75%へ引き上げた。会合後の定例記者会見でパウエル議長はディスインフレが進行していることに言及した。これが”ハト派”と株式市場で受け止められ、S&P500指数は1%以上上昇した。

2月2日の市場でもS&P500指数は上昇トレンドを維持し、4,179ポイントで取引を終えた。この日は、ナスダック総合指数も3%以上上昇した。上昇のけん引役はMETA Platforms Inc(メタ・プラットフォームズ)だった。10-12月期決算(第4四半期)で売上高がアナリスト予想を上回ったこと、自社株の購入枠を400億ドルに拡大したことが好感された。この日、同社の株価は23%も急騰した。

好決算を受け日本株も上昇トレンドを維持

FOMC前の日経平均は上値の重い展開が続いた。しかし、FOMC後は米株高に連動して日経平均も反発し、2月3日の取引を2万7,509円で終えた。

1月30日から2月3日の週は、多くの日本企業が決算を発表した。日本の大手航空会社は、訪日観光の復活を享受している。ANAホールディングス(9202)と日本航空(JAL)(9201)は、ともに2022年4~12月期の当期純利益を発表した。ANAは12月までの9か月間で626億円の純利益を計上し、2021年同期の1028億円の純損失から大きく反転した。また、同社は今期3月までの当期利益予想を400億円から600億円に上方修正した。2月3日、同社の株価は1.68%上昇し、2,879円で引けた。

対照的に日本航空は国内旅行需要の回復が遅れたことが響き、当期純利益の見通しを450億円から250億円に下方修正した。2月3日、同社の株価は3.6%下落した。

中外製薬(4519)は、2月2日の引け後に決算を発表した。2022年12月期連結最終利益は23.6%増の3,744億円となり、6期連続で過去最高を更新した。また、売上高も6期連続の増収となり、配当も76円から78円に増配した。2月3日、同社の株価は2.46%上昇し、3,377円で取引を終えた。

同日に三菱自動車工業(7211)が第3四半期(4月~12月)決算を発表した。連結経常利益が、前年同期比2.5倍の1,547億円だったと明らかにした。しかし、第4四半期は減益になるとの見通しから2月3日の同株価は3.76%下落し、486円で取引を終えた。

2月3日、海運会社の川崎汽船(9107)が第3四半期決算を発表した。売上高は前年同期比31%増の7,287億円、純利益は前年同期比3.5倍の6,382億円であった。また、同社は通期の売上高予想を9,200億円から9,400億円に、期末配当予想を100円から300円にそれぞれ上方修正した。これを受けてトレーダーや投資家の買い注文が急増し、2月7日に高値3,210円を付ける局面が見られた。

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