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【ユーロ相場の展望】ユーロ円とユーロドル、今日の見通しとチャートポイント

外為市場では円安優勢のトレンドが続いている。クロス円では、ユーロ円(EUR/JPY)の上昇幅が拡大している。一方、反発基調にあるユーロドル(EUR/USD)は本日、米国の経済指標で上下に振れる展開が予想される。それぞれ注目しておきたい目先のチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

サマリー

・外為市場では円安優勢の状況が続いている
・円安にサポートされ、ユーロ円は164.00レベルを視野に上昇幅が拡大している
・ユーロ円の反落局面では、163円台の維持が焦点となろう
・今日のユーロドルは、米経済指標次第で1.09レベルをトライする可能性がある


根強い円安のトレンド

26日の外為市場は、円安優勢の展開となった。米ドル安も重なったことでオセアニア通貨など一部を除き、クロス円を中心に円安が進行した。

ドル円(USD/JPY)は円安にサポートされ、10日線(今日現在150.30レベル)の維持に成功。151.00レベルを視野に底堅さを維持している。

円相場の動向:2月26日

円相場の動向:2月26日 ブルームバーグの為替データで作成

今日の注目材料

今日は、アメリカ個人消費の先行指標として注目される2月の消費者信頼感指数(日本時間28日0時)が発表される。市場予想は115.0と、昨年11月以降の消費者マインドの改善が続く見通しである。

景気リスクを判断するうで重要な水準「80」を上回る期待指数でも改善の傾向が続けば、米金利の反発と米ドル買いの要因になり得る。

一方、消費者信頼感指数が市場予想を下回る場合は、米ドル安の展開を想定しておきたい。

米国 消費者信頼感指数の動向:月次23年以降

米国 消費者信頼感指数の動向:月次23年以降 ブルームバーグのデータで作成

ユーロ円、今日の見通しとチャートポイント

上昇の局面では163.70台の攻防が焦点に
26日の外為市場は、クロスを中心に円安優勢の展開となった。

昨日のIG為替レポートで取り上げたユーロ円は、レジスタンスの水準163.00レベルを完全に突破した。

筆者は調整の反落を警戒している。しかし、右肩上がりのトレンドチャンネルを維持した状況で、フィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準161.67レベルだけでなく、163.00レベルをも陽線で完全に突破した状況を考えるならば、ユーロ円のトレンドの軸は上値トライにある。

今日もユーロ円が上昇トレンドを維持する場合、目先の焦点は163.70レベルの攻防となろう。

昨日は高値163.72レベルで上昇が止められた。昨年11月27日の市場でも同じ水準がレジスタンスとして意識された経緯がある(下のチャート、赤ラインと矢印を参照)。ユーロ円が163.70台をも完全に突破する場合は、164.00レベルをトライするシグナルと想定しておきたい。

ユーロ円が164円台の攻防へシフトする場合は、昨年11月の高値164.31レベルのトライを想定しておきたい。

ユーロ円のチャート:日足23年11月以降

ユーロ円のチャート:日足23年11月以降 TradingView提供のチャートで作成


反落の局面では163円台の維持が焦点に
一方、ユーロ円(EUR/JPY)の反落局面では、163円台の維持が焦点となろう。

直近高安のフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準が163.00レベルにあたる(下のチャートを参照)。

163.00レベルをトライするシグナルとして、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準163.27レベルとサポート転換の可能性がある163.20レベルの攻防に注目したい(下のチャートを参照)。本日早朝からフィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準163.27レベルをトライする動きが見られる。

円の買戻しでドル円が下落する場合は、ユーロ円もこの動きに連動し、163.20台の下方ブレイクおよび163.00レベルをトライする展開が予想される。

分足や時間足でストキャスティクスやRSIのトレンドを追い、これらが売られ過ぎの水準まで低下する局面で、上のサポート水準をユーロ円がトライする場合は、反発相場を想定しておきたい。

ユーロ円のチャート:15分足2月23日以降

ユーロ円のチャート:15分足2月23日以降 TradingView提供のチャートで作成

ユーロドル、今日の見通しとチャートポイント

上昇の局面では1.09と1.0917レベルのトライが焦点に
ドル円(USD/JPY)は現在、151.00レベルを視野に上昇トレンドを維持している。

この状況でユーロドル(EUR/USD)の反発基調が続く場合、ユーロ円(EUR/JPY)は上で述べたレジスタンスの水準をトライすることが予想される。

ユーロ円のトレンドに影響を与えるユーロドルは本日、上で述べた2月の米消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)で上下に振れる展開が予想される。

10日線と21日線でゴールデンクロスの状況が確認された。日足のストキャスティクスは短期的な相場の過熱感を示唆しているが、デッドクロスの状況にはない。一方、RSIでは相場の過熱感(買われ過ぎ)のシグナルは見られず、またデッドクロスも確認されていない。

この状況で2月の米消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)が予想(115.0)以下となれば、「米金利の低下→米ドル安」の展開が予想される。

ユーロドルは米ドル安にサポートされ、1.09レベルを視野に上値をトライすることが予想される。

先週22日の高値水準1.0888レベルの突破は、1.09レベルをトライするシグナルと想定しておきたい(下のチャート、赤矢印を参照)。

ユーロドルが1.09台へ上昇する場合は、半値戻しの水準1.0917レベルの攻防が焦点として浮上しよう。

ユーロドルのチャート:日足23年12月以降

ユーロドルのチャート:日足23年12月以降 TradingView提供のチャートで作成


反落の局面では1.08の維持が焦点に
一方、上で述べた米経済指標が米ドル買いの要因となる場合は、ユーロドル(EUR/USD)の反落を想定しておきたい。

このケースでは、1.08の維持が焦点となろう。10日線は今日現在1.08レベルで推移している(上の日足チャートを参照)。テクニカルの面でも1.08レベルを目先のサポート水準と想定しておきたい。

ユーロドルが1.08台を下方ブレイクしても、今日現在1.0790台で推移している21日線でサポートされる可能性がある(上のチャート、青ラインを参照)。この移動平均線は今年に入り、レジスタンスのラインとして相場の上昇を止め続けた経緯がある。ゆえに、ユーロドルの反落を止める場合は、サポートラインへ転換する可能性を意識したい。


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