【ユーロドル (EUR/USD)】今週の見通しと注目のチャートポイント
今週は欧州中央銀行(ECB)理事会が開かれる。4会合連続での据え置きが予想されている。市場参加者は最新の物価見通しとラガルド総裁の会見内容に注目しよう。今週のユーロドル(EUR/USD)の展望は?注目しておきたいテクニカルポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
サマリー
・今週のユーロドルは、ECBイベントと米経済指標で上下に振れる展開が予想される
・上値トライの局面では、50日線と1.09レベルの攻防に注目したい
・下値トライの局面では、21日線の攻防が焦点となろう
・21日線を完全に下方ブレイクする場合は、1.07のトライを警戒したい
今週も21日線と50日線の攻防が焦点に
今週のユーロドル(EUR/USD)は、引き続き21日線と50日線の攻防に注目したい(下の日足チャートを参照)。
ユーロドルは現在、21日線がサポートラインとして意識されている。日足チャートのストキャスティクスではゴールデンクロスの状況にあり、RSIも再び上昇のムードにある(下の日足チャート、赤矢印を参照)。
ユーロドルのチャート:日足 23年10月以降
また、通貨オプション市場のリスクリバーサルを確認すると、ユーロプットへ傾いていた1か月のそれが反転している(下のチャート、赤矢印を参照)。3か月のそれもユーロプットの動きが止まり横ばい推移となっている。
ユーロドルとリスクリバーサルのチャート:日足 23年7月以降
上昇の局面では反落を警戒
しかし、先週1日の反発(21日線の維持)はさえない米国の経済指標によるものだった。ユーロ買い主導での反発でないことを考えるならば、今週ユーロドルが50日線や1.09レベルをトライしても、これらレジスタンスの水準で反落する可能性を意識しておきたい。
今週の米経済指標、特に8日の2月米雇用統計で労働市場の堅調さがあらためて確認される場合は、米欧の景況感格差がユーロドルの重石となる可能性がある。ゆえに、7日のECBイベントがユーロ買いの要因となっても、上昇の局面では戻り売りを警戒しておきたい。
下落の局面では1.07レベルの攻防が焦点に
今週、ユーロドル(EUR/USD)が下値をトライする局面では、サポートラインとして意識されている21日線の攻防が最初の焦点となろう。この移動平均線は今日現在、1.0792レベルで推移している(上の日足テクニカルチャートを参照)。
ユーロドルが21日線を完全に下方ブレイクする場合は、1.07レベルの攻防を想定したい。テクニカルの面では、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準1.0712レベルのトライおよび下方ブレイクが焦点となろう(上の日足テクニカルチャートを参照)。
21日線がレジスタンスのラインへ転換する場合は、地合いの弱さを市場参加者に印象付けよう。このケースでは、1.07トライと下方ブレイクの可能性がより高まることが予想される。
ユーロドルが1.07レベルをトライするシグナルとし注目したいのが、半値戻しの水準1.0791レベルとフィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準1.0740レベルの下方ブレイクである(下の1時間足チャートを参照)。半値戻しのトライは、サポート転換を確認する攻防となろう。
また、相場をサポートした経緯のある1.0760レベルの攻防にも注目したい(下の1時間足チャート、黒矢印を参照)。すぐ上の水準1.0768レベルは、フィボナッチ・リトレースメント61.8%にあたる。
短期スパンのストキャスティクスとRSIが売られ過ぎの水準にある局面で、ユーロドルが上で述べたサポートポイントをトライする場合は、反発相場を想定しておきたい。
ユーロドルのチャート:1時間足 2月13日
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