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ユーロ円の見通しと目先のチャートポイント

日銀は昨日(7月31日)、2月22日以来となる臨時の国債買い入れオペを通知した。この措置は海外勢に日銀の金融緩和スタンスの根強さを意識させた。ユーロ圏の景気減速が意識され、ECBの追加利上げに対する見方が分かれているが、目先のユーロ円は日銀の根強い緩和スタンスを意識した円売りにより上値トライを意識する状況にある。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

※ドル円の分析レポートについてはこちらをご覧ください


サマリー

・ユーロ圏のコアインフレ率は高止まりの傾向にある
・しかしECBの追加利上げは今後の景気動向に左右されるだろう
・今のユーロ円は日銀の緩和スタンスが意識されやすい状況にある
・ユーロ円の上昇局面では158.00レベルの突破が焦点となろう
・ユーロ円が反落する場合は目先155円台の攻防に注目したい


コアインフレ率の高止まりと追加利上げの思惑

昨日、7月のユーロ圏消費者物価指数速報値が発表された。前年比で5.3%と、前月の5.5%からインフレが鈍化した。

一方、変動の大きいエネルギーや食品などを除いたコア指数は同比で5.5%と、前月から横ばいとなり、市場予想の5.4%を若干上回った。

コアインフレ率の高止まりは、欧州中央銀行(ECB)の追加利上げを後押しする要因である。

しかし、短期金融市場では現状、次回9月理事会(9月14日開催)での利上げ確率が30%程度にとどまっている。また昨日の外為市場では、ユーロ売り優勢の展開となった。

これらの動向は、今後発表される経済指標で域内の景気減速リスクが示される場合、ラガルドECBが利上げを見送る可能性を市場参加者が意識し始めていることを示している。

ユーロ圏のインフレ動向:過去1年間の推移

ユーロ圏のインフレ動向:過去1年間の推移 欧州連合統計局のデータをもとに作成 / 月次:22年7月以降

目先のユーロ円は上値トライを意識する状況に

昨日の外為市場は、ユーロ売り優勢の展開となった。しかし、対円では約0.6%上昇し、高値157.28レベルを付ける局面が見られた。

こちらのレポートで述べたとおり、現在の外為市場は、日銀の緩和スタンスの根強さを意識した円売りを海外勢が仕掛ける状況にある。このことを考えるならば、ドル円(USD/JPY)と同じく今のユーロ円(EUR/JPY)も、上値トライを意識する状況にある。

この点は、通貨オプション市場の動きも示唆している。リスクリバーサルのトレンドを確認すると、ユーロプットへの傾きが急速に後退している(下のラインチャートと赤ゾーンを参照)。

日米の株式市場が上昇トレンドにあることも考えるならば、現在はリスク回避相場(株安)による円買いの圧力が高まる可能性も低い。その状況(株安の局面)が見られても、現在のユーロ円にとっては調整の反落程度のインパクトしかないだろう。

ユーロ円とリスクリバーサルのチャート

ユーロ円とリスクリバーサルのチャート ブルームバーグのデータをもとに作成 / 日足:23年6月以降

上昇局面での焦点は158.00の突破

ユーロ円(EUR/JPY)が上昇する局面では、強固なレジスタンスの水準として意識されている158.00レベルのトライおよびブレイクアウトが目先の焦点となろう。

昨日の高値157.28レベルを突破する場合は、7月下旬に相場の上昇を止めた157.85レベルを目指すシグナルと想定しておきたい。157.85レベルの上方ブレイクは、158.00トライのシグナルとなろう。

ユーロ円が158.00レベルを突破する場合は、2つの点に注目したい。

ひとつは、調整の反落局面で158.00レベルがサポートポイントとして意識されるかどうか?である。これが確認される場合は、ユーロ円の地合いの強さと、さらに上昇する可能性を市場参加者に意識させるだろう。

また、ユーロ円が158円台の攻防へシフトする場合は、フィボナッチ・エクステンション161.8%の水準158.95レベルをトライするかどうか?この点にも注目したい。

ユーロ円のチャート:日足

ユーロ円のチャート:日足 IGチャート:23年6月下旬以降

反落局面の焦点は155.90レベルと155.00レベルの攻防

一方、ユーロ(EUR/JPY)円の反落局面では目先、155.90レベルの攻防に注目したい。今日現在、この水準を挟んで10日MA(155.95レベル)と21日MA(155.85レベル)が推移している。

また、155.90レベルは直近高安のフィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準にあたるため、現在はテクニカルの面でサポートポイントとして意識されやすい状況にある。

今日以降、ユーロ円が昨日の高値(157.28レベル)を突破できずに155.90レベルを下方ブレイクする場合は、リトレースメント38.2%の水準155.04レベルのトライを想定しておきたい。

昨日の東京時間序盤にユーロ円はこのテクニカルポイント(38.2%)付近でサポートされ、157円台へと一気に上昇した。再び同じ状況が確認される場合は、155.00レベルが目先の重要なサポートポイントとしてしばらく意識される可能性が高まろう。

一方、ユーロ円が155.00レベルをも難なく下方ブレイクする場合は、半値戻し(154.35レベル)以下の水準での攻防が焦点として浮上しよう。

ユーロ円のチャート:1時間足

ユーロ円のチャート:1時間足 IGチャート:7月20日以降

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