ユーロ円 (EURJPY):今日の見通しとチャートポイント
ユーロ円は現在、ドル円の上昇にサポートされレンジ相場となっている。しかし、直近のドル円には調整ムードが漂う。ユーロドルが下落基調にあることも考えるならば、ユーロ円は短期的な下値トライを警戒したい。今日の見通しとチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
※今日のユーロドルの見通しとチャートポイントについてはこちらをご覧ください
サマリー
・ユーロ円は現在、158.00-159.20ゾーンを中心としたレンジ相場の状況にある
・ドル円の上昇がユーロ円のサポート要因となっている
・しかしそのドル円は146円台で上昇が止められ調整ムードにある
・今日のユーロ円は、158.00レベルを下方ブレイクする展開を警戒しておきたい
・ユーロ円のチャートポイントについて
目先の焦点は158.00レベルの攻防
ユーロドル(EUR/USD)と同じく、ユーロ円(EURJPY)も同じくテクニカルの面で分岐点に差し掛かっている。
その分岐点とは、レンジの下限である158.00レベルとフィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準157.58レベルの攻防である。
ドル円(USD/JPY)の上昇がユーロドルの下落を相殺し、ユーロ円は8月10日以降、158.00-159.20ゾーンを中心としたレンジ相場の状況にある。21日の市場では、日足ローソク足の実体ベースでレンジの上限である159.20レベルを上方ブレイクした。
しかし昨日は陰線引けとなり、159.20レベルの “サポート転換” に失敗した。そして今は、レンジの下限158.00レベルをトライする状況にある。今日の東京時間に、安値157.90レベルまで下落する局面が見られた。
こちらのレポートで述べたとおり、現在の外為市場はユーロ安のトレンドにある。そして直近のドル円は146円台で上昇が止められ調整ムードが漂い始めている。ユーロ円(日足)のMACDでデッドクロスが示現している状況も考えるならば、今日のユーロ円は158.00を完全に下方ブレイクする展開を想定しておきたい。
ユーロ円のチャート:日足 23年6月中旬以降
157円台でのサポートポイントは?
ユーロ円(EURJPY)が157円台の攻防へシフトする場合は、フィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準157.58レベルのトライが、次の焦点として浮上しよう。
この水準(157.58レベル)は、8月上旬にレジスタンスの水準として意識され、8月10日以降はサポートポイントとして意識されている。一度、“サポート転換”が確認されている水準であるだけに、158.00レベルと同じく、157.58レベルも重要な攻防分岐のひとつと想定しておきたい。
ユーロ円がこのテクニカルポイント(157.58レベル)をも難なく下方ブレイクする場合は、8月の上旬に2度相場をサポートした経緯のある21日MAのトライを想定しておきたい。この移動平均線は今日現在、157.34レベル推移している。
ユーロ円のチャート:日足 23年6月以降
反発局面の焦点は?
一方、ユーロ円(EURJPY)が反発する場合は、2つの点に注目したい。
ひとつは、159円台への再上昇である。もう一つの注目ポイントは、上で述べたレンジの上限159.20前後がサポートの水準へ転換するかどうか?この点の確認である。
ユーロ円が、159.00レベルをトライするシグナルとして注目したいのが、レポート執筆時点で計算されたフィボナッチ・リトレースメントの各水準である。
38.2%戻しの水準158.50レベル以外は、相場の戻りを止めた経緯がある。一方、38.2%戻しは、レジスタンスへ転換するかどうか?の水準として注目したい。
ユーロ円がひとつ目の注目ポイントである159.00レベルを上方ブレイクする場合は、フィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準159.11レベルの攻防に注目したい。この水準でもレジスタンスへの転換が焦点となる一方、上方ブレイクする場合は、昨日の高値159.49レベルを視野に上昇幅の拡大が予想される。
ユーロ円が159.20レベル以上へ反発する場合は、ふたつ目の注目ポイントである159.20前後がサポートの水準へ転換するかどうか?を確認したい。
1時間足のストキャスティクスとRSIを確認すると、ともに売られ過ぎの水準から反発のムードにある。158.00前後で短期的な反発が予想される。
しかし、ユーロ円が反発しても159円台すら回復できずに上で述べたいずれかのフィボナッチ・リトレースメントで反落する場合は、短期的な下落相場-上で述べた157.58レベルや21日MAのトライを想定しておきたい。
ユーロ円のチャート:1時間足 7月21日以降
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