【ユーロドル (EURUSD)】反発相場を意識する状況が続く / 今日の見通しとチャートポイント
米金利の低下と米ドル安に支えられ、ユーロドル(EURUSD)は反発基調を維持している。本日、ユーロドルがさらに上値をトライする場合に注目しておきたいチャートポイントは?一方、反落の局面で注目すべきこととは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
サマリー
・「米金利の低下→米ドル安」にサポートされ、ユーロドルは反発基調を維持している
・上値トライの局面ではトレンドチャネル上限の攻防に注目したい
・トレンドチャネルの上限を突破する場合は、1.07台のトライが次の焦点に
・一方、反落の局面では10日線の”サポート転換”に注目したい
焦点はトレンドチャネル上限のトライ
「米金利の低下→米ドル安」にサポートされ、ユーロドル(EUR/USD)は昨日、21日線を上方ブレイクする局面が見られた(高値1.0620レベル)。そして、今日の早朝からユーロドルはこの移動平均線(21日線)を突破する状況にある。
MACDではゴールデンクロスが示現し、地合いの弱さが後退しつつあることを示す動きが見られる。
9日に10日線がサポートラインとして意識された状況も考えるならば、テクニカルの面では反発相場を意識する状況が続いている。
今日は、9月の米国生産者物価指数(PPI)で米金利と米ドル相場が上下に振れる展開が予想される。9月の米PPIでインフレが鈍化の傾向にあることが示される場合は、米ドル安にサポートされ、ユーロドルはさらに上値をトライする展開が予想される。
ユーロドルが上値を目指す局面で注目したいのが、7月下旬から発生した下落相場を象徴するトレンドチャネル上限のトライである。今日現在、このテクニカルラインは5月31日の高値1.0635レベルと交錯している。テクニカルの面だけでなく過去の推移からも、トレンドチャネル上限の攻防は重要な焦点となろう。
ユーロドルのチャート:日足 23年5月以降
トレンドチャネルの上限を突破する場合、次のチャートポイントは?
ユーロドル(EUR/USD)がトレンドチャネルの上限を突破する場合は、下落のトレンドが転換するシグナルのひとつと想定しておきたい。
ユーロドルがトレンドチャネル上限の突破後に1.06台をしっかりと維持する場合は、1.07のトライが次の焦点となろう。
ユーロドルが1.07台へ上昇する場合は、1.0760台の攻防に注目したい。この水準は、9月の上旬にレジスタンスへの転換が確認された経緯がある。
そして1.0764レベルは、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準にあたる(下の日足チャートを参照)。
過去の経緯とテクニカルの面で1.0760台は、ユーロドルの反発相場を止める重要なレジスタンスの水準として意識しておきたい。
ユーロドルのチャート:日足 23年7月以降
反落局面での注目ポイントは?
日足のストキャスティクスを確認すると、買われ過ぎの水準付近まで急上昇している。そして現在のユーロドル(EUR/USD)の反発はユーロ買いではなく、米ドル安が軸となっている。
これらの状況を考えるならば、上で述べた9月の米PPIでインフレ圧力の根強さが確認される場合は、「米金利の反発→米ドルの買い戻し→ユーロドルの反落」が予想される。
米ドル買いによるユーロドルの反落局面では、10日線(今日現在1.0549レベル)がサポートラインとして意識されるかどうか?この点を確認したい(一番上の日足テクニカルチャートを参照)。
9日の時と同じく、10日線が相場の反落を止める場合は、地合いの弱さが後退していることを市場参加者に印象付けよう。
逆にユーロドルが10日線を難なく下方ブレイクする場合は、1.0500レベルを視野に下落幅の拡大を警戒したい。
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