【ユーロドル (EUR/USD)】下値は21日線、上値は50日線の攻防に注目
ユーロドル(EURUSD)は現在、下値トライを意識する状況にある。今日はユーロ圏の2月消費者物価指数と米国の2月ISM製造業景気指数が発表される。内容次第でユーロドルは、IG為替レポートで取り上げているサポート水準をトライそして下方ブレイクする可能性がある。詳細はIG為替レポートをご覧ください。
サマリー
・現在のユーロドルは下値トライを意識する状況にある
・今日は2月の消費者物価指数で上下に振れる展開が予想される
・下値トライの局面では、21日線のサポート転換を確認したい
・反発の局面では、50日線および1.09レベルの攻防が焦点となろう
今日の変動要因はインフレ指標
今日はユーロ圏の2月消費者物価指数が発表される。市場予想は前年同月比で2.5%と、前月の2.8%から低下する見通しである。注目のコア指数も3.3%から2.9%へ鈍化する見通しとなっている。
ユーロ圏 消費者物価指数の動向:2021年以降
今は下値トライを意識する局面にある
昨日のIG為替レポートで指摘したとおり、ユーロドル(EUR/USD)は現在、下値トライを意識する局面にある。
この点を示唆したのが昨日の動向である。昨日のユーロドルは、米金利が低下してもユーロ売り・米ドル買いの展開となった。また、上昇基調のトレンドチャネルを完全に下方ブレイクしている状況とオシレーター系指標のトレンドも下値トライの可能性を示唆している。
今日のユーロドルは、上で述べたユーロ圏の消費者物価指数で上下に振れる展開が予想される。
ユーロ圏のインフレ鈍化が確認される場合、ユーロドルは21日線のトライを想定しておきたい。この移動平均線がサポートラインへ転換する場合は、来週以降50日線(今日現在1.0870レベル)または1.09レベルまでの反発を意識する状況が続くと予想する。
ユーロ圏の消費者物価指数がユーロ売りの要因となり、かつこちらのIG為替レポートで取り上げた2月のISM製造業景気指数が米ドル買いの要因となる場合、ユーロドルは21日線を下方ブレイクすることが予想される(ユーロ圏の消費者物価指数の内容次第では21日線を下方ブレイクする可能性もある)。
ユーロドルが1.07台の攻防へシフトする場合は、サポート水準として意識された経緯のある1.0725レベルまで下落する可能性がある(下の日足チャートを参照)。
この水準をも下方ブレイクする場合は、1.07のトライおよび下方ブレイクを警戒したい。
ユーロドルのチャート:日足 23年12月以降
1.0850-65ゾーンの攻防
ユーロドル(EUR/USD)が50日線をトライするシグナルとして注目したいのが、1.0850-65ゾーンの突破である。
テクニカルの面では、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準1.0853レベルと76.4%の水準1.0866レベルの攻防が焦点となろう(下の1時間足チャートを参照)。
上で述べたレジスタンスの水準をユーロドルがトライする局面で、分足や時間足のストキャスティクスが買われ過ぎの水準かつデッドクロスの状況が確認される場合は、反落の可能性を意識したい。
同時にRSIも買われ過ぎの水準へ上昇する場合は、反落する可能性がより高まっているシグナルと想定しておきたい。
これらのことは、下落の局面でも同じである。
特に1.08レベルの攻防でストキャスティクスとRSIが売られ過ぎの水準にある場合は、相場の反発を想定したい(下の1時間足チャートを参照)。
ユーロドルのチャート:1時間足 今月12日以降
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