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5月CPI後のポンド円の展望とチャートポイントについて

ポンド円は現在、182.00レベルがレジスタンスとして意識されている。今日は、日本時間の15時に発表される5月の消費者物価指数(CPI)で上下に振れる展開が予想される。注目しておきたいチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

※ドル円の見通しについてはこちらをご覧ください


サマリー

・ポンド円は182.00レベルがレジスタンスとして意識されている
・今日の注目材料は5月の英消費者物価指数(CPI)となろう
・ポンド円の上昇局面では182.10台のブレイクアウトが焦点に
・ポンド円の下落局面では180円の維持が目先の焦点となろう


目先の注目材料は5月の消費者物価指数(CPI)

本日の日本時間15時に5月の英国消費者物価指数(CPI)が発表される。市場予想は前年比で8.4%と、前月の8.7%から低下する見通しである。

しかし、エネルギーや食品を除くコア指数は同比で6.8%と、横ばい推移が予想されている。また、今年に入りサービス価格が再び上昇基調へ転じ、4月は6.9%まで上昇した。かつ賃金の伸びも高止まりの状況にある(下のチャートを参照)。

これらの状況を考えるならば、5月CPIは基調としてのインフレの根強さを示す可能性がある。

英国 消費者物価指数と賃金の推移

英国 消費者物価指数と賃金の推移 英国立統計局のデータをもとに作成 / 月次:2020年以降

日英金利の格差とポンド円のトレンド

5月CPIで英国の根強いインフレ動向が確認される場合は英中銀(BOE)の利上げ継続が意識され、英国の金利には上昇の圧力が高まるだろう。

英金利の上昇により日英の利回り格差がさらに拡大すれば、ポンド円(GBPJPY)はこの動きに追随し、レジタンスポイントとして意識されている182.00レベルをトライする状況が続くだろう。

日英の金利で注目しておきたいのが、2年債利回り格差のトレンドである。

この点について、下のチャートでお互いのトレンドを確認すると、今年1年を通して英中銀がインフレ抑制のために金融引き締め政策を維持するとの思惑が高まり、英国の2年債利回りは2008年以来となる5%超えの局面が見られた。

一方、国内の2年債利回りは、植田日銀が金融緩和政策の維持を標ぼうしていることで上昇が抑制されている。

これらの結果、両者の利回り格差は今年の4月以降拡大の傾向にある。そしてこのトレンドに歩調を合わせ、ポンド円の上昇幅が拡大していることが分かる。

日英の2年債利回りとポンド円のチャート

日英の2年債利回りとポンド円のチャート ブルームバーグのデータをもとに作成 / 日足:年初来

下落の局面では180円台の維持が焦点に

現在のポンド円(GBPJPY)は、182.00レベルがレジスタンスとして意識されている。この状況で5月CPIでインフレの鈍化が確認される場合は、ポンド円の下落が予想される。

5月CPIでポンド円が下値トライとなる場合、目先は180円台の維持が焦点となろう。昨日の下落局面では、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準179.95レベルが相場をサポートした(下の1時間足を参照)。

この水準(179.95レベル)を180.00レベルと想定する場合、今日の下落局面で再びこのテクニカルポイントの維持に成功すれば、180.00前後でのポンド買い意欲の強さを市場参加者に印象付けよう。

180円割れとなる場合の下値ポイント

一方、5月CPIやパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言の内容でポンド売りの圧力が高まり、ポンド円(GBPJPY)が180円割れの展開となれば、10日MAを視野に調整の反落相場が進行する展開を予想する。

この移動平均線(10日MA)は今日現在、178.20台で推移している。この水準は、先週15日のNY時間の序盤に “サポート転換” が確認された経緯がある。

リトレースメント61.8%の水準178.60レベルの下方ブレイクは、10日MAをトライするシグナルと想定しておきたい。

ポンド円のチャート:1時間足

ポンド円のチャート:1時間足 Tradingviewの1時間:6月14日以降

ポンド円のチャート:日足

ポンド円のチャート:日足 Tradingviewの日足:今年3月以降

上昇の局面では182.10台の完全突破が焦点に

一方、5月CPIでインフレ圧力の根強さがあらためて確認される場合は、上述べたどおりポンド円(GBPJPY)はレジスタンスの182.00レベルを視野に上昇することが予想される。具体的には、相場の上昇を止めている182.10台を完全にブレイクアウトが焦点となろう。

ポンド円が182.10台を完全に突破する場合は、反落の局面で182.00前後の “サポート転換” を確認したい。この状況が確認される場合は、ポンド円のさらなる上値トライを想定したい。

182円以上の水準で注目しておきたいレジタンスポイントについては、昨日のIG為替レポートを参照していただきたい。

なお、通貨オプション市場のリスクリバーサルの動向を確認すると、現在は再びポンド・プットへ傾く状況にある。

日英中銀の金融政策スタンスの差や日米の株式が株高トレンドの状況にあることを考えるならば、現時点でポンド円が下落トレンドへ転じる可能性は低い。

しかし、ポンド円の上昇局面で182.00レベル(182.10台)がレジスタンスとして意識され続ける場合は、調整の反落相場が深くなる可能性-例えば、上で述べた10日MAを下方ブレイクする可能性と短期サポートラインと並行している21日MA(今日現在175.72レベル)まで反落する可能性を想定しておきたい(上の日足チャートを参照)。

ポンド円とリスクリバーサルのチャート

ポンド円とリスクリバーサルのチャート ブルームバーグのデータをもとに作成 / 日足:年初来

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