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【ドル円 (USD/JPY)】焦点は146.00レベルの攻防 / 注目のチャートポイント

外為市場では円安優勢の状況が続いている。昨日は米ドル買いも重なり、ドル円(USD/JPY)は再び146.00レベルの攻防が焦点として浮上している。146円台へ上昇する場合に注目しておきたいチャートポイントは?一方、反落局面での焦点は?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

サマリー

・外為市場では円安優勢の状況が続いている
・円安基調を受け、ドル円は再び146.00レベルをトライする状況にある
・ドル円が146円台へ上昇する場合は、146.60レベルの攻防に注目したい
・一方、ドル円の反落局面では10日線の維持が焦点となろう


根強い円安の圧力

15日の外為市場はでは、対主要国の通貨で円安が進行した。米ドル高も重なり、ドル円(USD/JPY)は高値145.94レベルまで上昇する局面が見られた。

根強い円安の圧力を受け、主要なクロス円も上昇した。重要サポート水準の158.50レベルを維持したユーロ円(EURJPY)は、高値159.83レベルまで上昇した。

ポンド円(GBP/JPY)も185円台で底堅さを維持し、高値185.75レベルまで上昇する局面が見られた。

円相場の動向:1月15日

円相場の動向:1月15日 ブルームバーグの為替データで作成

ドル円の見通しとチャートポイント

円安にサポートされるドル円
年初から外為市場では米ドル買い優勢の状況にある。特に対日本円で上昇幅が拡大している。

この点について下のパフォーマンスチャートで確認すると、米ドル相場のトレンドを表すドルインデックス(DXY)以上に、ドル円の上昇幅が拡大していることが分かる。

一方、対ユーロと英ポンドの米ドル上昇率はドルインデックスと比べて低い。この状況は、外為市場での円安圧力の強さを示唆している。

米ドル相場の動向:年初来

米ドル相場の動向:年初来 ブルームバーグの為替データで作成 / 1月15日までの動向


外為市場では、1月の日銀会合での政策転換(マイナス金利の解除、イールドカーブ・コントロールの撤廃)に対する思惑が後退している。

賃金の上昇と物価の好循環を確認するため、植田日銀は今春の労使交渉の内容を確認し、かつその内容を精査する時間が必要である。

このため、展望レポートが公表される4月の会合まで日銀は現在の政策を維持する可能性がある。ゆえに外為市場では、円安優勢の状況が続くことを想定しておく必要がある。

米金利の低下基調を考えるならば、今後外為市場では緩やかな米ドル安の動きが散見されることが予想される。

しかし、そのような状況となっても、現在は米ドル安の影響を円安が相殺しよう。よって目先のドル円(USDJPY)の焦点は、新たな上値の水準を見極めることにある。

再び146.00レベルの攻防が焦点に
ドル円(USD/JPY)は昨日、高値145.94レベルまで上昇する局面が見られた。

日足のストキャスティクスは短期的な相場の過熱感(買われ過ぎ)を示唆する状況にある(下のチャート、緑矢印を参照)。しかし、現在の根強い円安基調を考えるならば、ドル円は上値トライを意識する状況にある。

今日もドル円が上昇する場合は、2つの点に注目したい。ひとつは、146.00レベルの攻防である。

146.00レベルは、直近高安の半値戻しの水準(146.06レベル)にあたる。今月11日にこのテクニカルポイントを突破する局面が見られた。しかし、日足ローソクの実体ベースでの突破には失敗した。今日の市場でドル円が再び146円台へ上昇する場合は、反落の局面で146.00レベルを維持できるかどうか?この点を確認したい。

上の状況が確認される場合は、レジスタンスの水準へ転換する可能性のある146.60レベルのトライが次の焦点として浮上しよう(下のチャート、赤矢印を参照)。

11日の高値146.41レベルの突破は、146.60レベルをトライするシグナルと想定しておきたい。

ドル円のチャート:日足 23年11月以降

ドル円のチャート:日足 23年11月以降 TradingViewが提供するチャートで作成


一方、ドル円が146.00レベルだけでなく、146.60レベルをも一気に突破する場合は、147.00のトライが焦点として浮上しよう。

テクニカルの面では、147.44レベルの攻防となるか?この点に注目したい。昨年の12月上旬にこのテクニカルポイントは、相場の反発を止めた経緯がある(上のチャート、赤矢印を参照)。

反落局面での焦点は?
米金利の低下と日米利回り格差の縮小を受けてドル円(USD/JPY)が反落する場合は、10日線の攻防に注目したい。この移動平均線は今日現在、144.85レベルで推移している。

昨年の11月にこの移動平均線は、レジスタンスのラインとして相場の上昇を止め続けてきた。しかし、今年1月3日に相場を下支えし、サポートラインへ転換するムードが出ている。

10日線でドル円の反落が止めれらる場合は、地合いの強さを市場参加者に印象付けよう。

ドル円が10日線をトライするシグナルとして注目したいのが、フィボナッチ・エクステンションでの攻防である。

1時間足チャートにエクステンションをプロットすると、いずれの水準でも相場をサポートした経緯が見られる。

特に61.8%の水準144.82レベルでは何度か相場が下支えされた経緯がある。そして現在の10日線の水準は、61.8%水準付近で推移している。

ゆえにドル円が145.00を完全に下抜ける場合は、144.80台の攻防に注目したい。

現在の地合いの強さを考えるならば、ドル円が10日線を維持する可能性がジワリと高まっている。しかし、この移動平均線を下方ブレイクする場合は、エクステンション76.4%の水準144.45レベルまでの反落を想定しておきたい。

なお、今日は米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事が経済見通しについての講演を行う(日本時間17日午前1時)。NY時間のドル円の変動要因として注目したい。

ドル円のチャート:1時間足 1月5日以降

ドル円のチャート:1時間足 1月5日以降 TradingViewが提供するチャートで作成

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