【ドル円 (USD/JPY)】反落の局面で注目しておきたいチャートポイント
今週の外為市場では、日本円を買い戻す動きが見られる。ドル円(USDJPY)は今日の東京時間に、149円台へと反落している。今日のドル円は米国の経済指標、1月の個人消費支出(PCE)価格指数と週間の新規失業保険申請件数で上下に動く可能性がある。下値トライの局面で注目しておきたいチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
サマリー
・今週の外為市場では、日本円を買い戻す動きが見られる
・今日は、米国の個人消費支出(PCE)価格指数が材料視される可能性あり
・調整ムードのドル円、目先は21日線と149.50レベルの攻防が焦点に
・反発局面の焦点は、10日線の突破となろう
日本円の買戻し
今週の外為市場では日本円を買い戻す動きが見られる。28日の外為市場でもこの動きが続き、特に対ニュージーランドドルで円の買戻しが進行した。
一方、ドル円(USD/JPY)は米ドル買いを受け、10日線がサポートラインとして意識される状況が続いた。
しかし、今日の東京時間に10日線を完全に下方ブレイク。149.70レベルまで下落する局面が見られた。
円相場の動向:2月28日
拡大傾向の日米利回り格差
国内の債券市場では2年債利回りが一時、2011年7月以来となる0.17%へ上昇する局面が見られた。しかし、5年債や10年債の各利回りの上昇は抑制されている。
一方、景気の底堅さと早期の利下げ観測が後退し、米債市場では利回りが反発の基調にある。このため、今年に入り日米の利回り格差は拡大の傾向にある(下のチャート、赤ゾーンを参照)。
日米の利回り格差の動向:日足 23年以降
今日の注目材料は米国のインフレ指標
米金利の反発基調が一服のムードにあるなかで、今日は米連邦準備制度理事会(FRB)が注視しているインフレ指標、1月の個人消費支出(PCE)価格指数が発表される。
1月の物価指数(CPIとPPI)はインフレ圧力の根強さを示した。FRBの高官からは、インフレ再燃のリスクを考慮し早期の利下げについては慎重な姿勢で臨む発言が聞かれている。
この状況で個人消費支出(PCE)価格指数でもインフレ圧力の根強さが確認される場合、米金利には再び反発の圧力が高まることが予想される。米金利の反発は、米ドル買いの要因となろう。
週間の新規失業保険申請件数で労働市場の堅調さも確認される場合は、「米金利の反発→米ドル買い」の進行が予想される。
一方、円安の調整相場が進行するなか、個人消費支出(PCE)価格指数でインフレ鈍化の傾向が確認される場合は、「米金利の低下→米ドル安→ドル円の下落」を想定しておきたい。
インフレの鈍化に加え、新規失業保険申請件数が予想以上に増加する場合は米ドル安と円買いを受け、ドル円は下で述べるサポートの水準を下方ブレイク可能性があろう。
米国 個人消費支出価格指数の動向:月次 23年以降
ドル円、今日の見通しとチャートポイント
上で述べたとおり、ドル円(USD/JPY)は現在、これまで相場をサポートしてきた10日線を完全に下方ブレイクする状況にある(下の日足チャートを参照)。
今日のドル円は、上で述べた米国の経済指標で上下に振れる展開が予想される。調整ムードが漂うなか、より注視すべきは下値トライとなろう。
ドル円のチャート:日足23年11月以降
反発の局面では10日線の攻防が焦点に
今日の米経済指標が米ドル買いの要因となる場合は、10日線のトライが焦点となろう。この移動平均線は今日現在、150.30レベルで推移している。
反発の局面でこの移動平均線がレジスタンスのラインへ転換する場合は、地合いの強さが後退していることを市場参加者に印象付けよう。
このケースでは、明日以降も調整の反落が続く展開を警戒したい。
一方、ドル円(USD/JPY)が10日線を難なく突破する場合は、今月の中旬以降ドル円の上昇を止めている150.80レベルの攻防が焦点となろう(下の1時間足チャートを参照)。
150.80台の突破は、151.00をトライするシグナルになり得る。
ドル円のチャート:1時間足 2月以降
下値の焦点は21日線と149.50レベルの攻防
一方、今日の米経済指標が米ドル安の要因となる場合、まずは21日線の攻防が焦点となろう。この移動平均線は今日現在、149.60レベルで推移している(下の日足チャート、青ラインを参照)。
ドル円(USD/JPY)が21日線を下方ブレイクする場合は、サポート転換のムードがある149.50レベルを視野に調整の反落相場が進行する展開を想定したい(上の1時間足チャート、下の日足チャートを参照)。
ドル円が149.50レベルをも下方ブレイクする場合は、同じくサポート転換の可能性がある149.00レベルまで下落する展開を想定しておきたい(上の1時間足チャート、下の日足チャートを参照)。
分足、時間足のストキャスティクスやRSIでトレンドを追い、上で述べた上下の水準でこれらオシレーター系の指標が「買われ過ぎ・売られ過ぎ」の水準まで上昇し、かつゴールデンクロスやデッドクロスの状況が確認される場合は、相場の反落または反発を想定しておきたい(上の1時間足チャートを参照)。
ドル円のチャート(再掲):日足23年11月以降
本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。
IG証券のFXトレード
- 英国No.1 FXプロバイダー*
- 約100種類の通貨ペアをご用意
* 英国内でのCFDまたはレバレッジ・デリバティブ取引(英国でのみ提供)での取引実績において、FX各社をメイン口座、セカンダリー口座として使用している顧客の割合でIGがトップ(Investment Trends UKレバレッジ取引レポート 2022年6月)
リアルタイムレート
- FX
- 株式CFD
- 株価指数CFD
※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。