【ユーロ円】目先の見通しとチャートポイント
ドル円の底堅さに支えられているユーロ円だが、次第にユーロドルの下落の影響を受けはじめ下値トライのムードが高まっている。ドル円が148.00レベルを突破して上昇幅が拡大しない限り、ユーロ円は下値トライを意識する局面にある。目先の見通しは?注目しておきたいチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
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サマリー
・ユーロ円はユーロドルの下落の影響を受け始め下値トライのムードにある
・今のユーロ円は、分岐点の156.58レベルを下方ブレイクする展開を警戒したい
・目先、注目しておきたい上下のチャートポイントについて
テクニカルの面で分岐点に差し掛かるユーロ円
ユーロ円(EUR/JPY)は現在、ユーロドル(EUR/USD)の下落をドル円(USD/JPY)の底堅さが相殺する状況にある。
しかし9月以降、ユーロ円の上値の水準が切り下がり、短期レジスタンスラインを形成しつつある。昨日は21日線(今日現在158.04レベル)を突破できずに、50日線(今日現在157.16レベル)を下方ブレイクした。そして日足ローソクは大陰線となった。
ドル円の底堅さよりも、ユーロドルの下落の影響を受けやすい状況へ転じていることを考えるならば、ユーロ円は下値トライを意識する局面にある。
ユーロ円は現在、テクニカルの面で分岐点に差し掛かっている。
その分岐点とは、9月11日の安値156.58レベルの攻防である(下のチャートの赤ラインを参照)。
この水準(156.58レベル)はテクニカルの面で、7月28日の安値151.41レベルと8月30日の高値159.76レベルのフィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準(156.57レベル)にあたる。昨日はこのサポートポイントをかろうじて維持した。
ユーロ円のチャート:日足 22年7月以降
ユーロ円はドル円の動向に大きく左右されよう
ドル円(USD/JPY)は現在、147.80レベルが強固なレジスタンスの水準として意識されている。そしてすぐ上の水準には148.00レベルが控えている(下の日足チャートを参照)。
一方、ユーロドル(EUR/USD)は上で述べたとおり、5月31日の安値1.0635レベルを完全に下方ブレイクする可能性が高まっている。
これらの動向を考えるならば、ドル円が147.80-148.00のレジスタンスゾーンを完全にブレイクアウトし上昇幅が拡大しない限り、ユーロ円はユーロドルの下落トレンドに引きずられるかたちで156.58レベルを下方ブレイクする展開を意識しておきたい。
また、ドル円は短期サポートラインの攻防も焦点となっている(下の日足チャートを参照)。このラインを下方ブレイクする場合は、円高の圧力が高まっている展開が予想される。目先、円高の圧力を高める要因として考えられるのが、日銀の政策修正や転換に関するヘッドラインである。
ユーロドルが下落トレンドを維持するなか、日銀関連のヘッドラインで円高までが進行する展開となれば、ユーロ円はドル円以上に下落幅が拡大することが予想される。
ドル円のチャート:日足 7月以降
目先、注目しておきたい上下のチャートポイント
下値のチャートポイント
ユーロ円(EUR/JPY)がさらに下値をトライする場合は、上で述べた分岐点の水準(156.57-58レベル)を下方ブレイクしよう。
このケースでは、75日線の攻防が次の焦点となろう(下チャートのオレンジラインを参照)。この移動平均線は今日現在、156.23レベルで推移している。
ユーロ円が75日線をも下方ブレイクする場合は、7月28日の安値151.41レベルと8月30日の高値159.76レベルの半値戻しの水準155.59レベルを視野に下落幅の拡大を警戒しておきたい。
反発局面でのチャートポイントは?
一方、上で述べた分岐点の水準でユーロ円(EUR/JPY)が一度反発する場合は、157円台への再上昇が最初の焦点となろう(下チャートの赤ラインを参照)。この水準は、レジスタンスへ転換する可能性がある。
ユーロ円が157円台へ上昇する場合は、10日線のトライが次の焦点となろう。この移動平均線は今日現在、157.80台で推移している。
ユーロ円が10日線を上方ブレイクしても、戻りを警戒する状況が続こう。
なぜなら、158.50レベルが強固なレジスタンスの水準として相場の反発を止める可能性があるからだ(下チャートの緑ラインを参照)。ユーロ円がこの水準を完全に突破しない限り、戻り売り(下値トライ)を意識しておきたい。
ユーロ円のチャート:日足 7月以降
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