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【ドル円 (USDJPY)】今日の見通しとチャートポイント

公表されたFOMC議事要旨(7月25〜26日開催分)では、大半の参加者がインフレの上振れリスクを警戒していることが判明した。また、追加利上げの可能性も指摘された。日米金融政策スタンスの差はドル円のサポート要因となろう。しかし目先は、反落リスクを警戒しておきたい。今日のドル円の見通しは?注目のチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

サマリー

・FOMC議事要旨ではインフレの上振れリスクと追加利上げの可能性が指摘された
・米長期金利は上昇基調を維持し、外為市場では米ドル高の流れが続いている
・ドル円の次の上値ターゲットは147.00レベルと147.30レベルとなろう
・政府・日銀が為替介入を行っても、その効果の持続性には期待できないだろう


米ドル高の流れが続く

16日の外為市場でも米ドル高の流れが続いた。

この日公表された連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(7月25〜26日開催分)では、大半の参加がインフレに対する重大な上振れリスクを引き続き認識しているとし、追加利上げの可能性について言及されたことが明らかとなった。

米債市場では、利回りの上昇基調が続いた。10年債利回り(長期金利)は4.2% 台へ上昇すると、昨年10月の下旬以来となる4.27%台へ上昇する局面が見られた。

米長期金利の上昇基調に追随するように、外為市場では米ドル相場のトレンドを示すドルインデックス(DXY)が、重要レジスタンスポイントの103.50レベルを一時突破する局面が見られた。

米長期金利とドルインデックスのチャート:日足 年初来

米長期金利とドルインデックスのチャート:日足 年初来 ブルームバーグのデータをもとに作成

今日の注目材料はアメリカの経済指標

今日は、いくつかの米経済指標が発表される。

なかでも注目は、新規失業保険申請件数である。市場予想は24.0万人となっている。低下の傾向にあった4週移動平均は下げ止まりの感が出ている。

労働市場はインフレの動向に影響を与える。今後の労働市場の動向を考える際、週間ベースで公表される新規失業保険申請件数は、各市場で重要視されると筆者は考えている。

アメリカ新規失業保険申請件数の推移

アメリカ新規失業保険申請件数の推移 ブルームバーグのデータをもとに作成 / 週次:22年以降


金融引き締めの長期化に対する観測が再び高まる状況で、新規失業保険申請件数が労働市場の堅調さを示す内容となれば、上で述べた米金利の上昇と米ドル高の流れが続くことが予想される。

このケースでは、ドルインデックス(DXY)の103.50ブレイクを想定しておきたい。

現在のドルインデックスとドル円(USD/JPY)のトレンドは一致している。ゆえに、新規失業保険申請件数が米ドル買いの要因となる場合は、ドル円の上昇要因と考えておきたい。

一方、新規失業保険申請件数が予想外に上昇する場合は、米国債を買い戻す材料となり得る。このケースでは、米ドル高の調整相場(反落)を想定しておきたい。

政府・日銀による介入の警戒感が意識される局面にあるドル円でも、調整の反落相場を想定しておきたい。しかし上のケース(新規失業保険申請件数が予想外に上昇するケース)では、「米金融引き締めリスクの後退→米国株の買戻し」の展開となる可能性がある。ゆえにドル円が下落しても、リスク回避相場にならない限り、その値幅は限定的となることが予想される。

また今日は、新規失業保険申請件数の他に8月フィラデルフィア連銀製造業景気指数と7月景気先行指標総合指数が発表される。結果次第で米国債と米国株の市場を動かし、それらの動向が外為市場(特に米ドル相場)へ影響する可能性がある。


ドル円、今日の見通しとチャートポイント

地合いの強さを維持するドル円

米ドル高と円安が重なりドル円(USD/JPY)は昨日、146円台へ難なく上昇した。

政府・日銀は22年9月22日、ドル円が145.90レベル前後で推移している状況で為替介入(円買い介入)に踏み切った。この時の経緯を考えるならば、145円台は為替介入の可能性が意識されやすい水準だった。しかし、その可能性を無視するかのように146円台へ上昇した状況は、ドル円の地合いの強さを物語っている。

この点は、通貨オプション市場のリスクリバーサルも示唆している。3ヶ月と6ヶ月のそれらに大きな変動は見られない。しかし、ともにドル・プットの傾きが後退する流れにある。

一方、1ヶ月の動向を確認すると、ドル・コールへ向かう状況が続いている(下チャートのグレーゾーンを参照)。

ドル円とリスクリバーサルのチャート:日足 23年3月以降

ドル円とリスクリバーサルのチャート:日足 23年3月以降 ブルームバーグのデータをもとに作成

次の上値ターゲットは147.00レベルと147.30レベル

FOMC議事要旨(7月25〜26日開催分)では、参加者のインフレリスクに対する警戒レベルの高さが判明した。このスタンスに変化が見られない限り米追加利上げの観測がくすぶり、日米の金融政策スタンスの差が意識され続けるだろう。

ドル円は昨日、V計算値の水準146.26レベルを難なくブレイクアウトした。よって目先は、昨日のIG為替レポートで取り上げた147.00レベルおよび147.30 レベル(フィボナッチ・エクステンション100.0%の水準147.29レベルとN計算値の水準147.34レベル)のトライとなるかどうか?これらの点が次の上値ターゲットとなろう。

昨日の高値146.40レベルの上方ブレイクは、上で述べた2つのレジスタンスの水準を目指すシグナルと想定しておきたい。

ドル円のチャート:日足 23年6月下旬以降

ドル円のチャート:日足 23年6月下旬以降 TradingView提供のチャートで作成


2つの下落要因

目下のところ、ドル円(USD/JPY)の下落要因は2つある。

ひとつは米金利の低下である。この点については、さえない経済指標がその(米金利低下の)要因となることが予想される。

もうひとつの要因は、政府・日銀による為替介入(円買い介入)である。鈴木俊一財務相は15日、閣議後の記者会見で為替市場の動向を高い緊張感を持って注視していると述べた。しかし、ドル円の上昇幅が拡大していることを考えるならば、口先による円安けん制の効果は期待できない。

ゆえに今後は、為替介入の有無が市場の焦点となろう。実施にこれが行われる場合は、ドル円の下落幅が拡大することが予想される。IG為替レポートで取り上げているサポート転換が期待される145.00レベルや144.00レベルを下方ブレイクする展開を想定しておきたい。

しかし現在は、日米金融政策スタンスの差が意識され、日米利回り格差が再び拡大のトレンドへ傾きつつある(下チャートのグレーゾーンを参照)。この状況に変化が見られない限り、実際に為替介入が行われても、その持続性には期待できないだろう。

ドル円と米金利のチャート:日足 22年9月以降

ドル円と米金利のチャート:日足 22年9月以降 ブルームバーグのデータをもとに作成

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