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不安定な株式市場は米ドル買い要因 / ドル円と豪ドル円の展望について

株式動向が米ドル相場のトレンドに影響を与えている。2018年12月の時とは違い、現在は利下げ期待が高まり難い状況にある。株安局面では米ドル高を想定しておきたい。ドル円と豪ドル円の展望は?テクニカルの面で注目しておきたいポイントは?詳細はIG為替レポートをご参照ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

不安定な株式市場は米ドル買い要因


【サマリー】
・不安定な株式市場は米ドル買いの要因に
・2018年12月の時とは違い今年の相場は利下げ期待が高まり難い
・ドル円の展望とテクニカル分析について
・豪ドル円の展望とテクニカル分析について


米ドル相場を支える株安

22日の外為市場は、米ドル買い優勢の展開となった。欧州金利の上昇に連動し米債市場では利回りが小幅に反発した。そして株安(リスク回避相場)も同時に発生したことで、リスク回避の米ドル買い圧力が強まった。対照的にリスク資産と高い相関関係にあるオセアニア通貨(豪ドル/NZドル)には売りの圧力が強まった。

インフレの鈍化と将来の景気不安で今後米債市場では利回りに低下の圧力が強まることが予想される。だが、21日の株高局面での米ドル売りと22日の株安局面での米ドル買いの状況を考えるならば、リスク回避の相場では米ドル高を想定しておきたい。

米ドル相場の動向:12月22日

米ドル相場の動向:12月22日 為替データ:Bloomberg / 基準日:12月21日 / DXY:ドルインデックス


米国株の展望

米中の対立、連邦準備制度理事会(FRB)の金融引き締めリスクそして将来の景気不安-今年12月の米国株は、2018年12月の相場に似ていると筆者は考えている。

当時の米国株は12月の最終週に底打ちした。その要因は、2019年の利下げ期待(株高政策の期待)にあった。

しかし今年の12月は、FRBや欧州中央銀行(ECB)のタカ派スタンスが意識される状況にある。日銀も政策修正に動き、将来の政策転換シグナルを発信してきた。2018年の時とは違い利下げ期待が高まり難い状況にあることを考えるならば、今年12月の株式市場は上下に振れる不安定な展開が続くことが予想される。ゆえに米ドル相場も売り買いが交錯する展開が予想される。

なお、米国株のトレンドを考える上で重要な指標であるS&P500種株価指数(SPX)の動向を週足チャートで確認すると、今夏以降の反発局面では52週線(MA/4,107)の手前で戻りが止められる展開が続いている。その結果、今年の下落相場を象徴するレジタンスラインが形成されている。金融政策や景気動向の面だけでなく、テクニカルの面でも米国株の不安定な状況が続く可能性を意識する状況にある。

S&P500種株価指数のチャート

S&P500種株価指数のチャート チャート:TradingView / 週足(年初来)


今日の注目材料

今日の注目材料は、11月米個人消費支出価格指数(PCEデフレーター)となろう。インフレの鈍化傾向が確認される場合、米債市場では利回りに低下の圧力が強まることが予想される。米金利の低下は株高要因である。よって、予想を下回る(インフレの鈍化を示す)PCEデフレーターの内容が確認される場合、外為市場では米ドル安優勢の展開を想定しておきたい。対照的に、株式市場と高い相関関係にあるオセアニア通貨は、対米ドルや円で上昇することが予想される。欧州通貨(ユーロとポンド)でも同様の展開を予想する。

一方、PCEデフレーターが予想以上となる場合は、FRBによる金融引き締め長期化のリスクが意識されるだろう。このケースでは、真逆の展開-「米金利の上昇→米株安→米ドル高」を想定しておきたい。対照的にオセアニア通貨と欧州通貨は対米ドルや円で下落することが予想される。

PCEデフレーターの推移

PCEデフレーターの推移 チャート:Bloomberg / 月次(2020年~)

ドル円の展望と注目のチャートポイント

134.00への反発すら困難なムードに

上で述べたとおり昨日の外為市場は、株安(リスク回避相場)を受け米ドル買い優勢の展開となった。

しかし、ドル円(USDJPY)の上昇幅は限定的となり、133円すらトライできずに反落した。

日銀ショックはひとまず消化ムードにあるが、国内の債券市場ではさらなる政策修正を促す国債売りが続く可能性がある。一方、米債市場ではインフレの鈍化と景気不安で利回りに低下の圧力が強まりやすい状況にある。

直近2日のドル円の動きと日米の債券市場の動向を考えるならば、ドル円はこのレポートで指摘した134.00への反発すら困難なムードにある。よってドル円の反発局面では上値ターゲットを切り下げ、今月2日の安値133.60レベルのトライおよびブレイクとなるか?まずはこの点に注目したい。ドル円がこのレベルの突破に成功する場合は、134.00トライの可能性が高まろう。

逆に133.60すら突破できない状況が続けば、今月20日の安値130.57レベルを視野に下落幅の拡大を警戒したい。上で述べた11月米PCEデフレーターで今日のドル円は上下に振れる展開が予想される。

21日線(MA/136.06)で上値が止められレジタンスラインが形成されていること、MACDで地合いの弱さを示唆するトレンドが続いていることも考えるならば、テクニカルの面でもドル円の下値リスクを意識する局面にある。

ドル円のチャート

ドル円のチャート チャート:TradingView / 日足(10月下旬~)

豪ドル円の展望と注目のチャートポイント

焦点は87円台の攻防

上で述べたとり、株式市場のトレンドに連動しているのが豪ドル相場である。

21日のレポートでは、11月中旬以降、株式動向とクロス円の動きが連動していることについて指摘した。

昨日の米国株の下落を考えるならば、国内株式は軟調地合いが予想される。ゆえに東京時間の豪ドル円(AUDJPY)は、下値トライを警戒しておきたい。

豪ドル円の下落局面では、87.75のブレイクとなるか?まずはこの点に注目したい。短期サポートラインを下抜ける場合は、このレベルまでの下落を想定しておきたい。

豪ドル円が87.75レベルを完全に下方ブレイクする場合は、20日の日銀ショック時に付けた安値87.02レベルを視野に下落幅の拡大を想定したい。このレベルの攻防は、87円台維持の攻防の意味を持つ。国内株式のみならず、欧米の株式も続落基調となれば87円のトライおよびブレイクを意識しておきたい。

一方、「リスク回避の米ドル買い→ドル円の反発」に豪ドル円がサポートされる場合は、昨日の欧州時間に相場の戻りを止めたフィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準89.30レベルのトライおよびブレイクが焦点となろう。

豪ドル円のチャート

豪ドル円のチャート チャート:TradingView / 4時間足(今月12日~)

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