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焦点は5月の米雇用統計/米ドル安の進行を警戒/ドル円の見通しについて

6月13-14日開催される連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げの観測が急速に後退している。米債市場では利回りに低下の圧力がかかり、外為市場では米ドル高のトレンド転換を意識する状況にある。ドルインデックスは104ポイントをあっさりと下方ブレイクした。米ドル安の圧力が高まるなか、目先のドル円の展望は?注目しておきたいテクニカルのポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

※ポンドドルとポンド円の見通しについてはこちらのレポートをご覧ください


サマリー

・急速に後退するFRBの連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測
・米金利が低下基調へ転じ、外為市場では米ドル安が進行するムードに
・今日の焦点はアメリカの5月雇用統計
・ドル円の展望とテクニカルポイントについて


急速に後退する追加利上げの観測

次回の連邦公開市場委員会(FOMC、6月13-14日)での利上げ観測が急速に後退している。

FEDウォッチツールで直近の利上げ確率を確認すると、一時60%台まで上昇していた追加利上げの確率が、現在は20%付近まで急低下している。

FOMCメンバーである連邦準備制度理事会(FRB)のジェファーソン理事とフィラデルフィア連銀のハーカー総裁は、6月会合で政策金利を据え置く可能性を示唆してきた。ジェファーソン理事は金利据え置きが利上げサイクルの終了を意味しないこと、ハーカー総裁は経済指標の内容次第で考えが変わる可能性を示唆しており、6月会合およびそれ以降のFOMCの動向とそれに対する市場が抱く思惑は、経済指標に左右されるだろう。

6月の利上げ確率

6月FOMCの利上げ確率 FEDウォッチツール / 6月2日8時時点での確率

高まる米ドル売りの圧力

追加の利上げ観測が急速に後退していることで、外為市場では米ドル売りの圧力が高まっている。

米ドル相場のトレンドを示すドルインデックス(DXY)は、サポート転換の兆しが見られた104.00ポイントのみならず、10日MA(103.85レベル)をも大陰線で下方ブレイクしている。

フィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準で上昇が止められた直後に下落幅が拡大したことを考えるならば、米ドル高のトレンド転換を警戒すべき局面に転じている。

今後も米ドル安が進行する場合、次の焦点は103ポイントの維持となろう。過去、この水準はレジスタンスとしてもサポートとしても意識された経緯がある。

現在は、21日MA(103.03レベル)が103ポイントと交錯している。この状況を考えるならば、テクニカルの面で103ポイントは目先の重要なサポートポイントとして意識しておきたい。

ドルインデックスがこの水準(103ポイント)をも下方ブレイクする場合は、米ドル安のトレンドがさらに加速するシグナルとなろう。

ドルインデックスのチャート

ドルインデックスのチャート Tradingviewの日足:23年3月以降

今日の焦点は5月の米雇用統計

上で述べたとおり、現在は6月FOMCでの利上げ観測が急速に後退している。

しかし、次回以降のFOMCに対する市場の思惑は、経済指標で揺れ動くことが予想される。目先、注目すべき経済指標は、今晩の5月雇用統計となろう。

4月の統計では、労働市場のタイトな状況が確認された。5月の統計でも同じ状況が確認される場合は、追加利上げに対する思惑を再び高める要因になり得る。

6月会合で利上げ停止の可能性が意識され続けても、7月会合での利上げの可能性が浮上する可能性がある。または、利上げを停止しても年内の利下げ期待が完全に後退する状況も考えられる。

いずれにせよ、5月の雇用統計が市場参加者が抱く利上げの観測を再び高める強い内容(賃金の上昇、雇用増、失業率の低下または横ばい)が確認される場合は、米ドル相場(ドルインデックス)の反発を想定しておきたい。

一方、5月の雇用統計が総じて予想どおりかそれ以下の内容となれば、追加利上げの思惑がさらに後退しよう。米金利には低下の圧力がかかることが予想される。ゆえに、このケースでは米ドル安の進行を想定しておきたい。ドルインデックスは、上で述べた103ポイント台の維持が焦点となろう。

非農業部門雇用者数変化、失業率、平均時給の推移

非農業部門雇用者数変化、失業率、平均時給の推移 米労働省 / 月次:2022年5月以降 /※赤棒グラフと赤ドット:5月雇用統計の市場予想

ドル円 今日の見通しとテクニカルポイントについて

縮小傾向へ転じている日米の利回り格差

ドル円(USDJPY)は昨日、139円だけでなく10日MAをも下方ブレイクする展開となった。

ドル円が下落トレンドへ転換している要因は、日米の利回り格差の縮小にある。この点を下のラインチャートで確認すると、日米利回り格差の拡大局面ではドル円が上昇していることが分かる(緑ゾーン)。そして直近は利回り格差が縮小傾向へ転じ、ドル円の下落幅が拡大している(赤ゾーン)。

これらの連動性を考えるならば、今晩の5月米雇用統計が予想の範囲内かそれ以下の内容となれば6月会合の据え置き観測がさらに高まり、「日米の利回り格差の縮小傾向→ドル円の下落」という展開が予想される。

ドル円と日米利回り格差の動向

ドル円と日米利回り格差の動向 日足:23年3月以降

下値の焦点は138.00レベルの維持

ドル円(USDJPY)が下値トライとなる場合、注目すべきは138.00レベルの維持となろう。過去にこの水準は、レジスタンスとしてもサポートとしても意識されてきた経緯がある。現在のドル円は138.00より上で推移している。よって、5月の米雇用統計がドル円のさらなる下落要因となる場合は、138.00レベルのサポート転換が焦点となろう。

ドル円のMACDを確認するとデッドクロスが示現している。トレンド転換を示すシグナルが点灯しているタイミングで5月雇用統計が米ドル売り要因となれば、ドル円は138.00レベルを下方ブレイクする展開も警戒しておきたい。

ドル円が137円台の攻防となる場合は、4月の中旬以降、サポートラインとして意識されている21日MAのトライおよび維持が焦点として浮上しよう。この移動平均線は今日現在、137.62レベルで推移している。

ドル円のチャート

ドル円のチャート Tradingviewの日足:22年10月以降

反発局面での焦点は?

一方、5月の米雇用統計が米金利の反発と米ドルの買い戻し要因となる場合は、ドル円(USDJPY)の上昇を想定しておきたい。

このケースでは、10日MAがレジスタンスへ転換するかどうか?まずはこの点を確認したい。この移動平均線は今日現在、139.40前後で推移している。10日MAがレジスタンスへ転換すれば、ドル円の地合いの弱さを市場参加者に印象付けよう。ゆえに、10日MAのレジスタンス転換が確認される場合は、来週以降もドル円の下落リスクを警戒する必要があろう。

一方、ドル円が10日MAを難なく上方ブレイクする場合は、140円台への再上昇が焦点となろう。昨日は139.95レベルで戻りが止められた。今日以降、反発の局面で同じ状況が確認される場合(140.00レベルの突破に失敗し続ける場合)は、レジスタンスポイントの水準が141.00レベルから140.00レベルへ切り下がる可能性が高まろう。

また、ドル円が10日MAを上方ブレイクした後に、反落の局面でこの移動平均線(10日MA)が相場をサポートするかどうか?この点も確認したい。

ドル円のチャート

ドル円のチャート Tradingviewの日足:22年10月以降

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