日欧中銀イベントに対する反応 / ドル円とユーロドルのチャートポイント
今日の注目材料は日銀とECBのイベント。それぞれ注目しておきたいポイントは?ドル円とユーロドルの展望は?詳細はマーケットレポートをご覧ください。
日欧中銀イベントに対する反応
【サマリー】
・日銀イベントに対する円相場の反応を確認
・黒田総裁からの円安リスク発言の有無に注目
・ECBイベント後のユーロ売りに要注意
・ドル円とユーロドルのチャートポイントについて
・日銀イベントの焦点とドル円のチャートポイント
現在、外為市場の参加者の関心は、日銀と欧州中央銀行(ECB)のイベントに集まっている。
日銀金融政策決定会合では、現行の金融緩和政策を維持する公算が大きい。展望レポートでは、22年の物価目標を2%台へ引き上げると同時に、経済成長の見通しは引き下げると思われる。
これらの点については市場もすでに織り込んでいる。よって、焦点は事前に予想されている内容が改めて確認されてなお、円安が続くかどうか?にある。
日銀イベントを受け円安の圧力が高まる場合は、国内外の金融政策スタンスの差を意識したトレードがもうしばらく続くシグナルとなり得る(この点についてはECBイベント後の反応にも注目)。
実際に円安で反応する場合、ドル円(USDJPY)は139円前半のレジスタンスポイントーフィボナッチ・プロジェクション76.4%の水準139.12レベルおよび7月14日高値139.38レベルのトライ&ブレイクが焦点となろう。
ドル円のチャート
・円安とそのリスクについての言及の有無
また、黒田東彦総裁の記者会見では、円安の進行とそのリスクに関する言及の有無に注目したい。
鈴木俊一財務相は今月15日、投機的な円安に対してけん制した。岸田文雄首相は5月26日の衆院予算委員会で、円安の進行について「一般論として事業者、生活者には物価の引き上げで大きなマイナスになる」と言及した。
政治の歩調に合わせて黒田総裁が円安のリスクについて言及する場合は、一時的にせよ円買いの圧力を高める要因となり得る。
・ECBイベントの焦点
欧州中央銀行(ECB)は今日の理事会で11年ぶりの利上げを決定することが見込まれている。
焦点のひとつが利上げの幅である。短期金融市場では、50%ずつの確率で0.25ポイントと0.5ポイントの利上げ予想が分かれている。だが、今月15日以降のユーロドル(EURUSD)の反発を考えるならば、利上げ自体はすでに織り込み済みと考えられる。よって、ECBイベント以降はユーロドルの下落を警戒しておきたい。
ECBがインフレ抑制を重視し、今後の金融政策について予想外にもタカ派的なスタンスを示す場合、ユーロドルはもう一段の上昇が見込まれる。だが、イタリア政局の混乱、断片化(ユーロ圏内の国債利回りスプレッド拡大)に対する対策の必要性、そして米欧利上げペースの差も考えるならば、ECBイベント後にユーロドルが上昇しても戻り売りを警戒しておきたい。
・ユーロドルのチャートポイント
目先、ユーロドル(EURUSD)で注目しておきたいチャートポイントは、1.03手前での攻防である。
1.0283レベルは、直近高安の半値戻しの水準にあたる。すぐ下の1.0270レベルには21日移動平均線(MA)が低下している。昨日はこれらテクニカルポイントの手前で戻りが止められ、日足ローソク足では上ヒゲが示現した。陰線引けだったことも考えるならば、反落を警戒する局面にある。
ユーロドルが下値トライとなる場合は、パリティ水準割れ、および7月14日の安値0.9952レベルのトライ&ブレイクが焦点となろう。
一方、ECBイベントでユーロ買いの圧力が高まる場合は、リトレースメント61.8%の水準1.0361レベルのトライ&ブレイクとなるか?まずはこの点に注目しておきたい。61.8%の水準をも突破する場合は、明日以降、短期レジスタンスラインのトライ&ブレイクが、次の焦点として浮上する展開を想定しておきたい。
ユーロドルのチャート
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