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米国株が半導体株高で上昇 S&P500復調 利下げ見通しは後退

アメリカのS&P500は3連騰。8月CPIは物価上昇の根強さが悪材料視されたが、エヌビディアなど半導体株の急上昇が追い風となった。

米国株が半導体株高で上昇 S&P500復調 利下げ見通しは後退 出所:Adobe Images

アメリカの株式市場が不安を抱えつつも浮上した。S&P500種株価指数の11日の終値は前日比1.07%高で3日連続の上昇。「ウォール街の恐怖指数」と呼ばれるVIX指数は9月初め以来の低さに戻り、株価急落に対する過度な懸念は治まったようだ。しかし朝方に発表された8月の消費者物価指数(CPI)は物価上昇圧力の根強さが注目され、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ見通しは深まっていない。11日のS&P500の値上がりは半導体株の上昇に助けられた側面が強く、株価の見通しへの不安も感じられる。今後はFRBの金融政策をめぐる情報発信でS&P500の先行きが左右されそうだ。

アメリカのS&P500は3日連続で上昇 VIX指数も低下

S&P500(SPX)の11日の終値は5554.13。9日からの3日間での上昇率は2.69%に達した。S&P500は6日発表の8月雇用統計で就業者数の増加幅が予想を下回ったことが悪材料視されて大きく下落したが、11日の終値は雇用統計発表前日にあたる5日の水準(5503.41)を回復した形となった。

S&P500とアメリカの長期金利の推移のグラフ

11日の金融市場では投資家の不安度も低下した。シカゴ・オプション取引所によると、VIX指数(VIX)の11日の終値は17.69で9月2日(15.55)以来の低さ。8月雇用統計が発表された6日につけた22.38からの低下幅が広がった。VIX指数はS&P500のオプション取引の動向から算出され、数値が大きいほど値動きが荒くなることへの警戒感が強いことを意味する。

S&P500とVIX指数の推移のグラフ

8月CPIは予想を下回る伸び率 家賃の上昇は加速

ただ、投資家の関心が高かった11日発表の8月CPIはS&P500の上昇にはつながらなかった。8月CPIは、総合指数の伸び率が前年同月比2.5%で、ロイターがまとめた市場予想の2.6%を下回る結果。食品とエネルギーを除いたコア指数の伸び率は、市場予想と同じ3.2%だった。一方、物価上昇の根強さの要因となっている家賃の伸び率は5.2%で、前月(5.1%)から高くなるという悪材料もあった。

アメリカの消費者物価指数(CPI、総合、コア、家賃)の前年同月比伸び率の推移のグラフ

 

この結果を受けて、金融市場ではFRBの利下げペースが速くなるとの見通しは後退。CMEグループのデータによると、17、18日の連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ幅が0.5%になることについて投資家の動向から算出される確率は、日本時間12日午前11時30分段階で15%。前日の34%から低くなっている。S&P500は11日の8月CPI発表後、午前中の取引では前日終値比1.6%安となる場面もあった。

エヌビディアなどの半導体株が急上昇 輸出関連報道で 

こうしたS&P500の不振を跳ね返したのが半導体株の急上昇だ。半導体大手NVIDIA(エヌビディア、NVDA)の11日の終値は前日比8.15%高。ブロードコム(AVGO)は6.79%高だった。またS&P500構成銘柄ではないものの、英半導体大手アーム・ホールディングスの株価(ARM)も10.30%高となった。11日午後になって、デジタルニュースメディアのセマフォー(SEMAFOR)が、エヌビディアが先端半導体をサウジアラビアに輸出することについて、米政府が承認を検討していると報じたことが好材料視された。

エヌビディアなど半導体株の値動きのグラフ

雇用関連指標や利下げペースがS&P500の見通しに影響

このため11日のS&P500の値上がりには力不足の感も否めない。時価総額を考慮しないで算出したS&P500の値動きをみると、11日の上昇率は0.10%高にとどまっている。また、8月雇用統計への後ろ向きな反応は落ち着いたものの、改めて雇用をめぐる悪材料が出れば投資家心理が再び冷え込む可能性がある。12日午前8時30分(日本時間12日午後9時30分)に発表される週次の新規失業保険申請件数に関しては、ロイターがまとめた市場予想で23万件が見込まれており、上振れた場合には悪材料となる見通しだ。

新規失業保険申請件数と失業率の推移のグラフ

また、S&P500の今後の見通しはFRBの金融政策をめぐる思惑にも左右される。CMEグループのデータでは9月の0.5%利下げ観測は後退したが、金融市場では引き続き、11月か12月のFOMCのいずれかで利下げ幅が0.5%になると見込まれている。FRBのジェローム・パウエル議長が18日のFOMC後の記者会見で、利下げペースについてどのような方向性を示すかにも注目が集まりそうだ。


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