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【ドル円 (USDJPY)】焦点は米経済指標とFRB高官の言動 /今週の見通しとチャートポイント

先週の外為市場では、米ドル高圧力の根強さを再確認する展開となった。今週も米ドル高優勢の状況となるかどうか?は、重要経済指標の内容次第となろう。FRB高官の言動も相場の変動要因になり得る。今週のドル円(USDJPY)の見通しは?注目しておきたいチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

※今週のポンドドルの展望については、こちらのレポートをご覧ください


サマリー

・今週の米経済指標では、物価指数と小売売上高が材料視される可能性あり
・経済指標以外では、FRB高官の言動が米債市場と米ドル相場を動かす可能性あり
・ドル円の上昇局面では、151.73レベルと152.06レベルの突破が焦点に
・ドル円の反落局面では、2つの移動平均線と短期サポートラインの維持が焦点に


今週の注目材料1:米国の物価指数(CPIとPPI)

先週の外為市場は、米ドル買い優勢の展開となった。今週もこの流れが続くかどうか?は、重要経済指標の内容に左右されるだろう。

14日に10月の消費者物価指数(CPI)、15日に10月の小売売上高と生産者物価指数(PPI)、そして11月のニューヨーク連銀製造業景気指数が発表される。

また、16日には週間の新規失業保険申請件数と11月のフィラデルフィア連銀製造業景気指数、そして17日には10月の住宅関連指標がそれぞれ発表される。

なかでも外為市場の参加者の注目度が高いのが、物価指数(10月CPIとPPI)である。前年同月比の市場予想は以下のとおりである(下チャートの赤ドットを参照)。

焦点はコア指数の動向だが、CPIは4.1%で横ばいの見通しとなっている。一方、PPIコア指数は2.7%から2.8%へ上昇する見通しである。

米国のインフレ動向(前年同月比):月次 22年10月以降

米国のインフレ動向(前年同月比):月次 22年10月以降 ブルームバーグのデータで作成 / 赤ドット:10月の市場予想


連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、インフレ抑制のために必要であればさらなる引き締めを躊躇しない姿勢を維持している。

先週9日以降、米債市場では長期ゾーンの利回りが下げ止まりのムードにある(下のチャートを参照)。今週の物価指標(CPIとPPI)がインフレ圧力の根強さを示す場合は、米長期ゾーン利回りの上昇圧力を高める要因になり得る。米金利の上昇は、外為市場で米ドル高の圧力を高める要因となろう。

一方、今週の物価指標でインフレの鈍化傾向があらためて確認される場合は、米金利の低下要因となろう。外為市場では米ドル安優勢の展開が予想される。

米国 長期ゾーン利回りのチャート:15分足 6日~10日の週

米国 長期ゾーン利回りのチャート:15分足 6日~10日の週 TradingView提供のチャート

今週の注目材料2:米国の個人消費(小売売上)

今週の米経済指標では、物価指数以外に10月の小売売上も材料視される可能性がある。今年の4月以降、米国の個人消費は底堅さを維持している(下のバーチャートを参照)。

しかし、10月はその勢いが減速する見通しとなっている。

現時点での市場予想を確認すると、総合ではマイナス0.3%へ減速する見通しである。一方、自動車を除く小売売上とコア小売売上(自動車、ガソリン、建築資材、外食を除く指数)も前月からもともに低下する見通しである。

上で述べた物価指数が総じてインフレの鈍化傾向を示すと同時に、小売売上で個人消費の減速が確認される場合は、米長期ゾーン利回りの低下幅が拡大する要因になり得る。米金利の低下は、外為市場で米ドル安の圧力を高める要因となろう。

一方、物価指数がインフレ圧力の根強さを示唆し、小売売上で予想外に個人消費の底堅さも確認される場合は、逆の展開(米金利の反発→米ドル買いの継続)が予想される。
米国 小売売上の動向:月次 年初来

米国 小売売上の動向:月次 22年10月 ブルームバーグのデータで作成

今週の注目材料3:米FRB高官の言動

今週は14日から17日まで、連邦準備制度理事会(FRB)の高官らがイベントや講演に参加する。

明日は、23年の投票権を持つシカゴ地区連銀のグールズビー総裁がエコノミッククラブで経済および金融政策についての講演を行う。また、ジェファーソンFRB副議長がグローバルリスク、不確実性そしてボラティリティについての討論会に参加する。

15日以降はバーFRB理事、クックFRB理事そしてニューヨーク地区連銀のウィリアムズ総裁ら金融政策の方向性に大きな影響を与えるキーマン達がイベントや講演に参加する。

FRBの各高官からインフレ、金融政策そして景気の動向について言及がある場合は、米債市場の変動要因となろう。米債市場の動きに米ドル相場のトレンドが左右されるだろう。

米金利には根強い上昇の圧力がかかり続けている。この状況を考えるならば、特にタカ派よりの発言が続く場合、外為市場では先週と同じく米ドル高優勢の展開が予想される。

米ドル高のトレンドが続く場合、ドル円(USD/JPY)は下で述べるレジスタンスポイントの攻防が焦点となろう。


ドル円、今週の見通しとチャートポイント

焦点は新たな上値の水準の見極め

今週のドル円(USD/JPY)は、新たな上値の水準の見極めが焦点となろう。

筆者は先週、米金利の上昇圧力が徐々に後退することで、ドル円の反落相場(調整相場)を予想した。

しかし、その米金利の低下幅は限定的だった。外為市場では米ドル高圧力の根強さを再確認する状況となり、ドル円は底堅さを維持した。

通貨オプション市場のリスクリバーサルの動向を確認すると、米金利の反発に呼応するように1ヶ月と3ヶ月のそれらはドル・プットへの傾きが後退する状況にある(下チャートの黒枠を参照)。この状況で、上で述べた10月の米物価指数や小売売上高が米金利の押し上げ要因となる場合は、10月31日の高値151.73レベルのトライおよび突破が焦点となろう。

ドル円とリスクリバーサルのチャート:日足 23年5月以降

ドル円とリスクリバーサルのチャート:日足 23年5月以降 ブルームバーグのデータで作成

上昇局面でのチャートポイント

ドル円(USD/JPY)の上昇局面では、上で述べた151.73レベルのトライおよびブレイクアウトが目先の焦点となろう。先週の高値151.60レベルの突破は、151.73をトライするシグナルと想定しておきたい。

ドル円が151.73レベルの突破に成功する場合、次の焦点は152.00レベルの攻防となろう。152.06レベルは、フィボナッチ・エクステンション100%の水準にあたる。

今月1日や先週の市場では、76.4%の水準(151.37レベル)が相場の上昇を止めた経緯がある。

ゆえに、このテクニカルの説明力はそれなりにあると考えられる。よって、テクニカル分析の観点からも152.00前後は、レジスタンスの水準として意識される可能性がある。

ドル円のチャート:1時間足 10月30日以降

ドル円のチャート:1時間足 10月30日以降 TradingViewが提供するチャートで作成

下落局面でのチャートポイント

ドル円(USD/JPY)は先週、5日線連続で陽線引けとなった。

そして日足のストキャスティクスでは、短期的な相場の過熱感を示唆する状況にある。デッドクロスの状況へ転じつつあることも考えるならば、今週の上昇局面では、上で取り上げたレジスタンスの水準でドル円が一度反落する展開を警戒しておきたい。

今週、ドル円が下値をトライする場合、目先の焦点は150円台の維持となろう。

今日現在、21日線が150.25レベルまで上昇している。また、11月上旬の下落相場を止めた短期サポートラインも今週150.00レベルと交錯する。テクニカルの面でも、150円台の維持は重要な焦点となろう。

今日現在、150.80手前で推移している10日線の下方ブレイクは、21日線や短期サポートラインをトライするシグナルと想定しておきたい(下のチャート、緑ラインを参照)。

一方、ドル円の反落局面で10日線が相場をサポートする場合は、地合いの強さを市場参加者に印象付けよう。このケースでは、上で述べた151.73レベルと152.00(152.06)レベルをトライするシグナルの一つと想定しておきたい。

ドル円が152円台へ上昇する場合は、円買い介入やそれに対する市場の警戒感から不意打ちのような反落相場が発生する可能性がある。しかし、今のトレンドを転換させるほどのインパクトは無いだろう。

よって、ドル円が152円台へ上昇し、かつその幅がさらに拡大する局面では、反落のリスクとその後の押し目買いを意識しておきたい。

ドル円のチャート:日足 23年9月以降

ドル円のチャート:日足 23年9月以降 TradingViewが提供するチャートで作成

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