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リスク選好相場の流れに乗りドル円は115円が視野に / ポンドドル 目先の注目ポイント

サマリー:「米国株は上昇トレンドを維持。S&P500は最高値を更新。リスク選好相場の流れに乗りドル円は115円トライのムードが高まる。ポンドドルも同じく上昇基調にある。それぞれの焦点とチャートポイントは?」詳細はマーケットレポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

リスク選好相場の流れに乗りドル円は115円が視野に

・米国株は上昇トレンドを維持

週明けの米国株式市場では、S&P500指数(SPX)が過去最高値を更新した。ダウ平均(DJI)とナスダック指数も上昇して引けた。

オミクロン株の感染が拡大する中でもすべてのセクター(S&P500)が上昇する展開は、多くの投資家が「新型コロナウイルス後の相場」を意識していることを示唆している。

S&P500 セクター別パフォーマンス

S&P500 セクター別パフォーマンス

・115円を視野に入れるドル円

リスク選好相場の流れに乗りドル円(USDJPY)は、昨日のレポートで指摘したフィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準114.81レベルの突破に成功した。

米長期金利の上昇は抑制されている。一方、2年債と5年債の各利回りは反発基調を維持している。今日は米5年債の入札(日本時間29日午前3時)が控えている。米株高の状況が続いているタイミングで入札後に利回りが上昇する場合、米5年債利回りとの相関が見られるドル円は115円をトライする展開が予想される。

ドル円が115円台へ上昇した後の焦点は2つある。ひとつは115円台の維持である。もうひとつは11月24日高値(現時点での今年最高値)115.51レベルのトライである。11月26日の大陰線高値115.37レベルの突破は、115.51トライのシグナルと想定しておきたい。

リスクリバーサル(1週間)の動きを確認すると、わずかながらも再びドルプットへ傾き始めている。ドル円は上昇トレンドにあるが、調整の反落を意識しておきたい。米株高の調整や米債利回りの低下でドル円が反落する場合は、114円台の維持が焦点となろう。先週24日と昨日相場をサポートした114.30レベル、および10日SMA(今日現在114.16レベル)を114円台のサポートポイントとして想定しておきたい。

ドル円のチャート

ドル円のチャート

ポンドドル 目先の注目ポイント

・反発の土台は追加の利上げ期待と米英利回り格差の縮小

ドル円(USDJPY)と同じく、上昇トレンドにあるのがポンドドル(GBPUSD)である。1.32レベルがサポートポイントとして意識され、21日EMA(今日現在1.3337レベル)を大陽線で突破。現在は50日SMA(今日現在1.3436レベル)の攻防となっている。

今のポンドドル反発の土台は、イングランド中央銀行(BoE)による追加の利上げ期待である。また、米長期金利の上昇が抑制されていることで、米英利回り格差が縮小傾向にあることもポンドドルのサポート要因となっている。

ポンドドルと米英利回り格差のチャート

ポンドドルと米英利回り格差のチャート

・目先の焦点とチャートポイント

現在、主要中銀の中では、BoEと米連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策の正常化レースで一歩抜きん出ている。

金融政策のスタンスが互角であることを考えるならば、目先は利回り動向を注視したい。

特に注視すべきは米長期金利の動きである。現在のように米長期金利の上昇が抑制されている間は、米英利回り格差の縮小傾向が続くことで、ポンドドルがさらに上値をトライする可能性があろう。

今のポンドドル(GBPUSD)は、上で述べた50日線の攻防を制することができるかどうか?この点が焦点となっている。

このラインを完全に突破する場合は、10月高値~12月安値の半値戻しの水準1.3500トライが次の上値ターゲットとして浮上しよう。11月18~19日にかけて、1.35レベルは相場の戻りを止めた経緯がある。心理的な節目であることも考えるならば、このレベルでの反落リスクを警戒しておきたい。

一方、米長期金利の上昇やリスク回避相場(株安)で米ドル買いの圧力がポンド買いのそれを上回る局面では、21日線がレジスタンスラインからサポートラインへ転換するかどうか?この点を確認したい。

21日線をあっさりと下方ブレイクする展開となれば、1.32台の維持が再び焦点として浮上する可能性が出てくる。

ポンドドルのチャート

ポンドドルのチャート

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