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良好な指標データで米ドル買い / ドル円とユーロドルの焦点

サマリー:『良好な指標データで米ドル買い。今日はISM製造業景況指数が発表される。内容次第で米ドル相場が上下に振れる展開が予想される。ドル円とユーロドルのチャートポイントは?』。詳細はマーケットレポートをご覧ください。

Source: Bloomberg Source: Bloomberg

良好な指標データで米ドル買い

昨日の外為市場は、米ドル買い優勢の展開となった。この日発表された6月のADP雇用統計が69.2万人と、市場予想の60.0万人を上回った。その後に米ドル買いの圧力が徐々に高まり、ロンドンフィキシング以降、その勢いが強まった。

ドル円(USDJPY)は111円台を回復する一方、ユーロドル(EURUSD)は1.1850をブレイクする局面が見られた。

米金利が低下の局面にある中でも米ドル買いの圧力が高まっている事実は、米ドルの先高観が今の外為市場で強く意識されていることを示唆している。この意識の根底には、米国経済の回復と金融政策の正常化レースでFRBが一歩リードしている現実がある。

今日は6月のISM製造業景況指数が発表される。市場予想は61.0。全体の指数だけでなく雇用指数の上昇も確認される場合、経済の回復と6月雇用統計への期待が高まることで米ドル買い優勢の展開が予想される。

逆に総じて市場予想以下の内容ならば、調整の米ドル売り優勢の展開が予想される。


ドル円の焦点

日米のワクチン接種の格差と経済回復の格差、そして金融政策の正常化レースでFRBが日銀のはるか先をひた走る状況も考えるならば、ドル円(USDJPY)は上昇トレンドを維持する可能性がある。この点は、昨日の大陽線が示唆している。今の地合いの強さを考えるならば、ドル円は111円台を維持する展開が予想される。

今日の焦点は、上で述べたISM製造業景況指数となろう。市場予想以上ならば、まずは111円台の維持と111.30レベル(昨年3/26高値)のトライが焦点となろう。

111.30を突破する場合は111.50レベル、そしてこのレポートで何度か指摘した111.70レベルを視野に上昇幅が拡大する可能性が高まろう。

一方、さえない指標データが確認される場合は、ドル円の反落を予想する。しかし、現在の地合いの強さを考えるならば、下落幅は限定的となろう。今週に入りサポートポイントとして意識されている110.40の維持に注目したい。

ドル円のチャート

ドル円のチャート

ユーロドルの焦点

今週のユーロドル(EURUSD)は、連日で陰線が示現している。米株が最高値圏を維持し、米金利が低下基調にある中でも1.20すらトライできずにいる今の状況は、FRBの政策転換とそれに伴う米ドル高の進行を意識している動きと言える。

今日の米指標データが市場予想を上回る場合は、米ドル買い優勢の展開が予想される。このケースでのユーロドルは、フィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準1.1835のブレイクおよび1.1800トライを想定したい。

一方、米指標データが予想以下の場合は、調整の米ドル売りによりユーロドルの反発が予想される。だが、今の地合いの弱さを考えるならば、戻りは限定的となる可能性が高い。
まずは、昨日のNYタイム序盤にレジスタンスポイントとして意識された1.1875レベルの攻防に注目したい。この水準を突破する場合は、1.19前後まで反発する可能性があろう。

ユーロドルのチャート

ユーロドルのチャート

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