ドル円 短期サポートラインを目指す展開は変わらず / ユーロドルの焦点
今日のポイント:『ドル円は短期サポートラインを目指す展開に変化なし。このラインは今日現在107.77レベルで推移している。ユーロドルはECBイベントにらみの展開。チャートポイントについて』。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
ドル円 短期サポートラインを目指す展開は変わらず
昨日、ドル円は108円を割り込む局面が見られた。
筆者が注目していた『108円レジスタンスへの転換』は今のところ見られない。
しかし、3月にドル円をサポートした108.30レベルで戻りが抑制されている状況を考えるならば、引き続きダウントレンドの継続を想定したい。
108円割れの局面で注目すべきポイントは、21日のレポートでも指摘したとおり短期サポートラインの攻防となるかどうか?この点にある。
このラインは今日現在、107.77レベルで推移している。市場の短期的な予測を反映するリスクリバーサル(1ヶ月)が低下基調にあることを考えるならば、このラインをトライする可能性を常に意識したい。
ラインブレイクとなれば、21日のレポートで指摘した半値戻しの106.77や75日MA(今日現在106.89)を視野に下落幅の拡大を警戒したい。
一方、ドル円の反発局面では、108.30レベルと108.50レベルの攻防が焦点となろう。今週に入り、これらの水準で上値が抑制されるケースが見られる。
米長期金利(米金利)の反発が続く場合は、10日MA(今日現在108.68レベル)のトライが焦点として浮上しよう。
だが、米金利は現在1.6%で上昇が抑制されている。この状況は米債の需給が改善していることを示している。
よって、米金利が反発しても、3月まで続いた上昇一辺倒のトレンドへ戻る可能性は低い。
米金利の上昇が抑制されている間、ドル円は上で述べたレジスタンスのポイントで反落する可能性を意識したい。
ドル円のチャート
ユーロドルの焦点
ユーロドルは、ECB理事会を控え上値の重い展開となっている。今日の理事会では現行の金融緩和政策を据え置くだろう。
今回の焦点は景気の見通しにあると筆者は考えている。ラガルド総裁は景気の先行きについて慎重スタンスを崩していない。そのスタンスを維持するならば、ユーロドルのトレンドは米金利の動向に左右される展開が続こう。
米金利の上昇が抑制される場合は、今月20日の高値1.2082の再トライが焦点となろう。
一方、米金利が反発する場合は、50日MA(1.1959レベル)のトライが焦点となろう。ユーロドルがこのMAを維持する場合は、現在の上昇トレンドが続くシグナルと捉えたい。
なお、市場の短期的な予測を反映するリスクリバーサル(1ヶ月)の動向を確認すると、上昇基調が抑制されている。
一方、ラガルドECBが景気の見通しについて強気のスタンスを示す場合は、金融緩和政策の縮小観測に伴いユーロ買いの圧力が高まる可能性がある。
ユーロ買いの圧力が高まるタイミングで米金利が低下する場合は、今月20日の高値1.2082 だけでなくフィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準にあたる1.2117レベルのトライとブレイクを想定しておきたい。
ユーロドルのチャート
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