米株安でも円安優勢 ドル円は118円台へ / ユーロ円の焦点とチャートポイント
ドル円は118円台の攻防へシフト。米金利は上昇トレンドを維持。不安定な状況が続く米国株の影響が見られない状況を考えるならば、118.65トライが焦点に。ユーロ円も上値トライのムードが高まる。目先のチャートポイントは?詳細はマーケットレポートをご覧ください。
米株安でも円安優勢 ドル円は118円台へ
【サマリー】
・ドル円は米金利の上昇に連動し118円台の攻防へシフト
・米株安でも円安優勢 ドル円は118.65レベルのトライが焦点に
・ユーロ相場はロシアとウクライナの停戦協議にらみ
・ユーロ円の焦点とチャートポイント
・ドル円は118円台の攻防へ
昨日の米債市場で、長期金利(10年債利回り)は2.1%台へと上昇した。2年債利回りと5年債の利回りもそれぞれ上昇した。
米金利の動きに連動し、週明けのドル円(USDJPY)は高値118.21レベルまで上昇する局面が見られた。
通貨オプション市場のリスクリバーサルを確認すると、1週間のそれはドル・プットからドル・コールへ急速に転換している。1ヶ月のそれもドル円の上昇を意識する動きとなっている。この状況を考えるならば、ドル円は14日のレポートで指摘した2016年12月の高値118.65レベルをトライする可能性が高まっている。
ドル円のチャート
・米国株が下落しても円安優勢
米金利の上昇だけがドル円の上昇(118.65トライ)を予想する理由ではない。現在、筆者が注目しているのが、円相場と米国株式の関係である。昨日の円相場は対米ドルだけでなく、主要な通貨でも下落した。
円相場のパフォーマンス(14日)
昨日の米国株式市場は、ダウ平均(DJI)を除き主要な指数が総じて下落した。
機関投資家がベンチマークとするS&P500指数(SPX)は20日線(EMA)、短期レジスタンスラインそして4,400ポイントの水準で相場の戻りが止められ、先月の安値4,114レベルを視野に下落トレンドが続いている。一方、ボラティリティ指数の動きを確認するとVIXは31.77、VXNは36.55と未だ高い水準にある。
米国株の不安定な動きは、ドル円(USDJPY)の上昇を抑制する要因である。しかし、円相場全体で円安優勢となった昨日の動向は、「株安→円高」というトレンドが崩れつつあることを示唆している。米金利の上昇に連動し米ドル買いの圧力が高まっている状況に加えて、株安が円買い要因となっていない状況も考えるならば、ドル円は上で述べた118.65レベルをトライする可能性が高い。
S&P500指数のチャート
停戦協議にらみのユーロ相場
・停戦協議の進展期待でユーロ買い
昨日のユーロ相場は、ユーロ買い優勢の展開となった。
国際商品市場では原油価格の上昇に一服感が漂っている。これを受け昨日の外為市場では資源国通貨売りが見られた。昨日のユーロ相場はこの売りにサポートされた感があるが、対円(EURJPY)やスイスフラン(EURCHF)でもユーロ買い優勢となった状況は、ロシアとウクライナによる停戦協議で何らかの進展があるのでは?との期待もユーロ相場のサポート要因となった可能性がある。
なお、後者の点については15日も両国間で停戦協議が続けられる見通しである。この件に関する新たなヘッドラインでユーロ相場は上下に振れる展開が予想される。
ユーロ相場のパフォーマンス(14日)
ユーロ円の焦点とチャートポイント
・上下のチャートポイント
昨日はユーロ買い優勢となった。しかし、上のパフォーマンスチャートを確認すると、対米ドル(EURUSD)でのユーロ買いは限定的だった(ユーロドルの上昇率は最も小さかった)。この点は、米金利の上昇を土台とした米ドル買い圧力の影響が大きい。
対照的にユーロ円(EURJPY)は、ドル円(USDJPY)の上昇幅拡大の影響で上値トライのムードが高まっている(昨日は1%の上昇)。不安定な米国株の影響を跳ね返している状況も考えるならば、ユーロ円は目先、昨日の上昇を抑制した50日線(SMA)やフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準129.80レベルを突破する展開を想定しておきたい。
これらレジスタンスポイントの突破に成功する場合は130円台の攻防となるか?この点が次の焦点となろう。130.03レベルには200日線(SMA)が推移している。50日線や200線を突破した後、これら移動平均線がサポートラインとなる場合は、リトレースメント76.4%の水準131.08レベルを視野に上昇幅の拡大が期待される。
一方、ユーロ円が50日線や61.8%の水準で反落する場合は、127.50レベルがサポートポイントとして意識されるかどうか?この点に注目したい。
ユーロ円のチャート
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