ユーロドル 目先の焦点は1.0960レベルの攻防 / 再び米ドル買いに動く投機筋 ドル円は123円台の上昇が焦点に
4日の外為市場はユーロ売りの展開に。ユーロドルは1.0960レベルの攻防が焦点に。投機筋は再び米ドル買いを仕掛けている。ドル円の焦点は?そしてチャートポイントは?詳細はマーケットレポートをご覧ください。
ユーロドル 目先の焦点は1.0960レベルの攻防
【サマリー】
・4日の外為市場はユーロ売り優勢
・ユーロドルは1.0960レベルの攻防が焦点に
・再び米ドル買いに動く投機筋
・ドル円の焦点は123円台への再上昇
・4日の外為市場はユーロ売り優勢
ロシアの侵攻によりウクライナ国内の凄惨な状況が報道されていることで、欧州連合(EU)は新たな対ロ制裁について動き始めている。ドイツとフランスは4日、ロシアの外交官追放を決定した。追加制裁に対するロシアの反発は必至であり、それに伴う資源需給のひっ迫懸念が意識され、4日の国際商品市況は上昇した。
外為市場では、ウクライナ紛争の長期化に対する懸念と資源高が合わさり、ユーロ売り優勢の展開となった。特に資源と関わりの深い通貨に対して、ユーロの下落幅が拡大した。
ユーロ相場のパフォーマンス(4月4日)
・ユーロドルは1.0960レベルの攻防が焦点に
ウクライナ情勢の緊迫した状況が続いている。通貨オプション市場のリスク・リバーサルはユーロ・プットに傾いている(対米ドル)。さらに米金利が上昇基調にあることも考えるならば、ユーロドル(EURUSD)は下値トライを意識する局面にある。
目先の焦点は、4日のレポートでも指摘した1.0960レベルの攻防である。昨日は、この水準をトライする動きが見られた。かろうじて維持には成功したが、リスク・リバーサルの動きと大陰線で短期サポートラインを下方ブレイクしている現状を考えるならば、今日以降の1.0960ブレイクを想定しておきたい。
1.0960レベルを完全に下抜けしてユーロドルの下落幅が拡大する場合は、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準1.0950レベルおよび76.4%の水準1.0894レベルのトライを想定したい。後者のテクニカルポイントは、1.09台維持の攻防と捉えたい。
一方、ユーロドルが反発する局面では、昨日の高値1.1054レベルのトライおよび突破が焦点となろう。
ユーロドルのチャート
再び米ドル買いに動く投機筋 ドル円は123円台の上昇が焦点に
・再び米ドル買いを仕掛ける投機筋
米商品先物取引委員会(CFTC)が公表しているデータによれば、投機筋の米ドルロング(買い)のポジションが、11週ぶりの水準まで積みあがっていることが判明した(3月29日時点、対主要10通貨)。この動きに連動し、ドルインデックス(DXY)も上昇ムードにある。3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に米ドル買いの展開となっていることを考えるならば、連邦準備制度理事会(FRB)による利上げペースの加速が意識されている動きと考えることができる。
投機筋の米ドル買いポジション
・ドル円は123円台への再上昇が焦点に
対照的に投機筋の円ショートは、昨年11月以来となる10万枚の水準まで積み上がっている。上で述べた米ドル買いと合わせて考えるならば、日米の金融政策スタンスの差が意識されていることは明らかである。
インフレの動向次第では、次回以降のFOMCで連続の0.5ポイント利上げの可能性もあり、ドル円(USDJPY)は引き続き上値トライの展開を意識する局面にある。
目先は、今月の1日と4日に相場の上昇を止めた123.00のブレイクである。これを達成する場合、次のターゲットは2つ。ひとつは、4日のレポートで指摘した123.20レベル(直近高安の半値戻し)。もうひとつは、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準123.64である。米株高と米金利の上昇が同時に発生することで、後者の水準(123.64レベル)を完全に突破する場合は、125.10を視野に上昇幅の拡大を想定したい。
一方、米金利の低下などでドル円が反落する場合は、サポートラインとして意識され続けている10日線(EMA)の維持が焦点となろう。
ドル円のチャート
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