注目の日米銀行株5選【2024年最新】
この記事では、注目の銀行株5選をご紹介します。本記事で紹介する銘柄は時価総額に基づいて選定されています。
銀行株の背景知識
2024年8月時点での銀行株の見通しは、各国の経済状況や金利政策の影響を強く受けています。特に米国では、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが銀行の収益を押し上げる一方で、貸し倒れリスクの増加も懸念されています。日本では、低金利政策が続く中で、銀行業界は収益改善に苦戦しています。投資家にとっては、各銀行の財務状況や戦略を詳細に分析し、慎重に投資判断を行うことが求められます。
銀行株の分類
銀行は基本的に以下の3種類に分類されます。
- 商業銀行 - 商業銀行は一般的にイメージされる典型的な銀行業務を行っています。この種類の銀行は、顧客から預金を預かり、その現金の大半を高い金利で借り手に貸し出すことで利益を上げます。
- 投資銀行 - 投資銀行は大規模で複雑な金融取引の仲介を行います。顧客は主に企業や政府で、企業同士の合併や新興企業の新規株式公開(IPO)に関与しています。
- ユニバーサルバンク - ユニバーサルバンクは商業銀行業務と投資銀行業務の両方を取り扱う銀行です。
銀行株を見る際に考慮すべきその他の点は、メガバンクやグローバル銀行と地方銀行との違いです。新世代のオンラインやフィンテック銀行など、高い成長の可能性を秘めている銀行が存在するものの、従来の銀行よりもリスクを伴う可能性があります。
銀行株を変動させる要因
銀行株の動向は、さまざまな点で、他のセクターと似ています。
例えば、株価はインフレや経済成長など、株式の需要に影響を与える幅広い経済要因に左右されます。また、自社株買いなどの企業の動向も、銀行株を短期的に変動させます。複数の銀行株が収支を発表する決算期は、セクターのボラティリティを利用するチャンスでもあります。
銀行は投資家に配当金を支払うことが多く、これによって株価の下落を相殺できる可能性があります。さらに、配当への期待から、配当落ち日の前に取引量が増加することもよく見られます。
ただし、銀行株は金融政策に大きく左右されるという点で、他のセクターにはない特徴があります。中央銀行による金利決定は、貸出機関の利益率に影響を与えます。
日米銀行株の動向
2024年8月現在、日米銀行株はそれぞれ異なる経済環境と政策の影響を受けています。米国では、連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ抑制のために続けている利上げが、銀行の利ざや拡大をもたらしています。これにより、主要銀行の収益は向上していますが、一方で高金利に伴う貸し倒れリスクの増加や消費者の借り入れ抑制が懸念されています。特に、地域銀行のリスク管理が注目されており、慎重な投資判断が求められます。
一方、日本の銀行株は、日銀の長期にわたる低金利政策の影響下にあり、収益力の低下が続いています。ただし、2024年初頭から始まった日銀の政策転換が、銀行の収益環境に改善の兆しを見せており、メガバンクを中心に株価が回復基調にあります。特に、海外展開やデジタル化戦略を進める銀行が市場の注目を集めています。
投資家にとって、日米の銀行株はそれぞれ異なるリスクとリターンの特性を持つため、各国の経済情勢や政策動向を踏まえた投資戦略が重要です。
注目の日米銀行株5選
2024年8月現在、日米の銀行株で注目される5銘柄について、時価総額基準でご紹介します(株価やその推移は81月912日時点の数値を引用しています。過去の実績は将来の株価動向を示す指標ではありません)。
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JPMorgan Chase & Co. (JPM)
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Bank of America Corp. (BAC)
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三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306)
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住友三井フィナンシャルグループ (8316)
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みずほフィナンシャルグループ (8411)
JPMorgan Chase & Co. (JPM)
JPMorgan Chaseは、米国最大の銀行です。商業銀行、投資銀行、資産運用などの広範な金融サービスを提供しています。多国籍企業として、米国内外で幅広い事業展開を行っています。
2024年8月12日現在、最新の四半期決算では、前年同期比で約15%の増収を記録しました。利ざやの拡大と貸倒引当金の減少が主な要因です。
JPMorgan Chaseは、デジタルバンキングやフィンテックへの積極的な投資を行っており、長期的な成長が期待されています。
株価は2024年8月時点で約205.80ドルです。過去1年間で約33%上昇しました。PERは12.4倍で、割安感があります。高い時価総額と安定した業績により、引き続き堅実な投資対象と考えられます。
Bank of America Corp. (BAC)
Bank of Americaは、米国第二位の商業銀行です。個人銀行、投資銀行、資産運用を主な事業としています。テクノロジー投資を積極的に行い、顧客体験の向上に注力しています。
最新の四半期決算では、前年同期比で約10%の増収を報告しました。これは、貸し倒れ引当金の縮小と手数料収入の増加によるものです。
今後も安定した成長が期待されています。特にデジタルバンキング分野での競争力が強化されています。これにより、収益性がさらに向上すると予想されています。
株価は2024年8月時点で約38.28ドルです。PERは13.4倍です。デジタル分野での先進的な取り組みと高い成長ポテンシャルを考慮すると、投資家にとって魅力的な銘柄と言えます。
三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306)
三菱UFJフィナンシャル・グループは、日本最大の金融機関であり、国内外で商業銀行業務、投資銀行業務、資産運用を展開しています。アジア市場でのプレゼンスも強化しています。
2024年8月12日現在、最新の四半期決算では、前年同期比で約12%の増収を達成しました。低金利環境からの脱却と海外事業の成長が主な要因です。
日銀の政策変更がプラスの影響をもたらすと期待されており、特に海外市場での成長が収益を押し上げる見込みです。
株価は2024年8月時点で約1,410.50円です。PERは約11.2倍です。国内外での安定した成長と収益改善が期待され、引き続き有望な投資先と考えられます。
住友三井フィナンシャルグループ (8316)
三井住友フィナンシャルグループは、日本の大手金融グループの一つです。商業銀行業務、投資銀行業務、リースなど多岐にわたる事業を展開しています。特に国内市場での強さが特徴です。
最新の四半期決算では、前年同期比で約8%の増収を記録しました。国内外の融資拡大と費用削減が主な要因です。
国内市場での強力な基盤と、効率化による収益性の向上が期待されています。また、海外市場での展開も視野に入れた成長戦略が進められています。
株価は2024年8月時点で約8,968円です。PERは約12.3倍です。安定した配当利回りと成長ポテンシャルを備えており、堅実な投資対象といえます。
みずほフィナンシャルグループ (8411)
みずほフィナンシャルグループは、日本の主要な銀行の一つです。リテールバンキング、企業金融、投資銀行業務を幅広く展開しています。
2024年第2四半期の決算では、前年同期比で約7%の純利益増加を記録しました。特に、債券取引とクレジットカード事業が収益に大きく寄与しました。国内の金利上昇と海外事業の強化により、株価は上昇基調にあります。今後も国内外での事業拡大が続く中、持続的な収益成長が期待されています。特にアジア市場でのプレゼンス強化が重要な成長ドライバーとなるでしょう。
現在の株価は約2800円、PERは約10.3倍です。投資家にとって魅力的な選択肢といえます。
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