続く米債売り 独金利の動向も注視
今週は米国の債券市場にフォーカスしたレポートを配信しています。その米債ですが、129レベルを視野に売り優勢(=米金利反発)の状況が続く可能性があります。その際のドル円とユーロドルの焦点は?マーケットレポートをご覧ください。
・続く米債売り 独金利の動向も注視
今週のレポートは米国債券市場にフォーカスしている。現在、米ドル相場のトレンドを左右しているのは米10年国債の動向だが、これまで指摘してきたとおり、高すぎる水準「130-135ドル」のゾーンでは反落するというのが、2012年以降のトレンドパターンとなっている。直近の米10年国債先物価格(以下米債価格)だが、今月4日に132ドルでレジストされると徐々に上値が切り下がり、130ドル台へ下落中。過去の推移とフィボナッチ・リトレースメントで反転ポイントを探ると、129-130ドルが重要サポートゾーンと想定される。この水準まで米債価格が下落することを想定する場合、米長期金利(10年債利回り、以下米金利)の反発基調が続くことで、ドル円は再度108円台の攻防へとシフトしよう。このケースで注視すべきレジスタンスポイントは108.50である。この水準で三度上値がレジストされる場合、106.50-108.50レンジでの攻防が続く可能性が高まろう。
ユーロドルも金利にらみの展開となるだろう。その金利動向だが、これまでは米金利の動向を中心に考えてきた。しかし、目先は独長期金利(10年債利回り、以下独金利)の動向も考える必要がある。その理由は独金利の反発ムードが徐々に高まっているからである。昨日は米中対立リスクの後退を受け、両国の金利は上昇した。しかし、その上昇率(前日比)を確認すると米金利の5.22%に対して独金利は11.71%だった。それゆえ昨日のユーロドルは一時的にせよ短期レジスタンスラインの突破に成功した。米中閣僚級協議の行方次第では短期的にせよこの傾向(独金利の上昇>米金利の上昇)が続く可能性がある。その場合、ユーロドルの反発相場が続こう。
【米国10年債先物価格】
・ドル円とユーロドルのチャートポイント
今日のドル円も米国債券市場の動向次第となろう。その米債だが、上述したように売り優勢の展開となっている。この状況を考えるならば、108円台トライの展開を想定したい。このケースで注視すべきは108.50の攻防である。108.40-50ゾーンにはオファーが観測されている。一方、「米中閣僚級協議が不調→米債買い」の展開も警戒しておきたい。このケースでは米株にも調整圧力が高まることが予想される。107円台の維持に失敗する場合は、106.50を視野に下落幅の拡大を警戒したい。106.80および106.50にはビッドが観測されている。
ユーロドルは、上述したとおり米独利回りの動向がトレンド決定要因となろう。独金利の上昇が米金利のそれを上回るケースでは、昨日高値1.1034の突破およびオファーが観測されている1.1050のトライを予想する。逆に米金利の上昇が独金利のそれを上回るケースでは1.10ブレイクを予想する。このケースでは1.0980レベルの維持が目先の焦点となろう。この水準を下方ブレイクする場合は、サポートポイントであり且つビッドが観測されている1.0940トライの展開を警戒したい。
【ドル円】
【ユーロドル】
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