メキシコペソ・円が1年ぶり高値 米経済対策波及への期待や原油高止まりで
17日の外国為替市場でメキシコペソの対円相場が約1年ぶりの高値を付けた。米国の追加経済対策のメキシコへの波及に対する期待や原油相場の高止まり、追加利下げ観測の後退などがペソ上昇の背景にある。
17日の外国為替市場でメキシコペソの対円相場が約1年ぶりの高値を付けた。米国の追加経済対策のメキシコへの波及に対する期待や原油相場の高止まり、追加利下げ観測の後退などがペソ上昇の背景にある。
ペソは日本時間17日未明に5.309円付近まで上昇。1月中旬に付けたコロナ禍後の最高値5.306円を上回り、昨年3月以来の高値を付けた。
メキシコにとって最大の貿易相手国である米国で11日、新型コロナウイルスによる打撃に対処するための1兆9000億ドルの追加経済対策法が成立した。メキシコ銀行(中央銀行)のディアスデレオン総裁は今週、米経済対策がメキシコ景気の押し上げにつながるとみているとメディアに語った。
産油国通貨であるペソは、原油価格の上昇にも支援される。ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)に上場するウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油先物は、過去数日にわたり1バレル=60ドル台半ばで推移している。
利下げ観測が後退
メキシコ銀行は2月の金融政策決定会合で、政策金利を0.25%下げて4%にすると決定した。3会合ぶりの利下げで、金利は2016年6月以来の低い水準となった。
中銀はインフレの動向次第で年内に少なくともあと2回の利下げを実施する可能性があるとしたが、2月のインフレ率が4カ月ぶりの高い伸びとなるなか、今月25日に行われる会合での追加利下げ観測は後退している。
ぺソの対ドル相場は先週、約4カ月ぶりの安値となる21ペソ台後半まで下げた。ドルが全面的に上昇したことが背景にある。その後地合いを引き締め、この数日は20ペソ台で推移している。
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