金価格、年後半に2000ドルへ インフレで輝く—資産運用大手
資産運用大手のアバディーン・スタンダード・インベストメンツは、金価格が2021年後半に1トロイオンス=2000ドルを回復する可能性があると予想している。インフレ圧力が金を支えるという。
資産運用大手のアバディーン・スタンダード・インベストメンツは、金価格が2021年後半に1トロイオンス=2000ドルを回復する可能性があると予想している。インフレ圧力が金を支えるという。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である6月限は17日のアジア時間に一時、1853.2ドルまで上昇。3カ月ぶりの高値を付けた。
アバディーンのアナリストが先週、Kitco Newsに語ったところによると、5月上旬の金価格の1800ドルの突破は、2000ドルに向けた上昇の序章とみられる。
金はインフレヘッジとして魅力を高めているという。
12日発表となった4月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比で4.2%上昇。2008年9月以来12年7カ月ぶりの高い伸びとなった。また13日発表の4月の米卸売物価指数(PPI)も前年同月比で6.2%上昇し、10年11月以来10年5カ月ぶりの大きな伸びを示した。
新型コロナウイルスの感染拡大による世界のサプライチェーンの混乱は継続しており、足元のインフレ加速が一時的なもので終わるかどうかは不明だとアバディーンは指摘する。
インフレ圧力の台頭は明白であり、長い期間放置すれば大きな問題になる。その一方、米連邦準備理事会(FRB)による年内の利上げ開始は尚早とみられ、また利上げに向けてのいかなる動きも株価に打撃を与え得る。
こうした環境下でFRBは可能な限り長い期間、慎重な姿勢を維持する可能性が高く、これは金にとっては好材料になるとの見方を示した。
分散投資先として
インフレヘッジとともに金の持つダイバーシファイアー(分散用)資産としての役割も価格を支える要因になり得るという。
FRBがタカ派のコメントを発し始めれば、株式相場のボラティリティが増大し、ダイバーシファイアーとしての性質を持つ金の魅力が増すことになる。
市場が泡立つなか、投資家は富の保全を意識するようになっており、金や不動産といった実物資産に目を向けているという。
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