アンジェスのワクチン、製造設備の稼働は21年秋ごろ タカラバイオが発表
タカラバイオは10日、アンジェスと大阪大学が共同で開発しているコロナウイルス向けワクチンの受託製造に関して、製造関連設備を2021年秋ごろの稼働を目指して整備していると明らかにした。
タカラバイオ<4974>は10日、創薬ベンチャーのアンジェス<4563>と大阪大学が共同で開発している新型コロナウイルス感染症向けDNAワクチンの受託製造に関して、製造関連設備を2021年秋ごろの稼働を目指して整備していると明らかにした。
これに先立ち、2020年11月に仲尾功一社長が本社(滋賀県)の再生医療製品の研究・製造施設に新たに95億円を投じてワクチンの製造体制を整える計画を明らかにしている。全額をワクチン生産などに資金援助する政府補助金で賄うと述べていた。
アンジェスは20年12月に第2/3相臨床試験の開始を発表している。期間は20年11月~22年3月。接種は21年3月ごろに完了する予定で、試験期間は接種後52週間のフォローアップ期間が含まれる。
第2/3相臨床試験の対象は500人。その後実施する第3相臨床試験は、海外を含む感染が流行している地域も視野に入れ、1万~数万人規模を想定している。
業績予想を引き上げ
タカラバイオが10日発表した20年4月~12月期の連結決算は売上高が前年同期比20.3%増の295億4900万円、純利益は2倍超の57億2600万円だった。研究用試薬と受託サービスが好調だった。
同社は21年3月期通期の売上高予想を前期比30.8%増の452億円に引き上げた。20年11月に発表した予想は408億円だった。同様に純利益予想も2倍超の78億円に引き上げた。従来予想は50億円だった。
コロナ検査関連製品の需要増の継続を上方修正の理由に挙げている。
また、期末配当予想を前期比6円増の1株14円に引き上げた。
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