豪利上げは23年初めに ウエストパック銀が予想
オーストラリアの大手行ウエストパック銀行は、同国中銀が23年1~3月期に政策金利の引き上げに転じると予想した。
オーストラリアの銀行大手ウエストパック銀行は、オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)が2023年1~3月期に政策金利の引き上げに転じると予想した。
豪ABCニュースが18日、ウエストパック銀行のチーフエコノミスト、ビル・エバンズ氏の見通しを伝えた。
もっとも、政策金利オフィシャルキャッシュレートの当初の引き上げ幅は小さく、またペースは緩慢になるという。
23年1~3月期に0.15%、同年4~6月期に0.25%、同年10~12月期に0.25%の引き上げを見込む。実際にこのようになれば、同年末の金利は0.75%になる。
中銀は1日の理事会で、政策金利を過去最低の0.1%に据え置くと決定している。据え置きは6会合連続となった。
豪連邦統計局が17日発表した5月の雇用統計で、失業率が前月の5.5%から5.1%に大幅に低下したことを受け、利上げの開始見通しを従来予想よりも1年以上前倒しにしたとエバンズ氏は述べた。
5月の雇用統計は経済が勢いを増していることを強調し、また労働市場が非常に強いことを裏付けているとし、失業率は向こう1年で4%まで低下すると見込む。賃金の上昇とインフレの高進につながるシナリオだ。
これに先立ち、豪銀大手オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)は、中銀が23年下期に利上げを開始すると予想していた。
豪ドルに売り圧力
一方、18日の外国為替市場でオーストラリアドルの対米ドル相場は引き続き下げる展開。一時0.75米ドル前半の約半年ぶりの安値を付けた。
米連邦準備理事会(FRB)が今週開催した米連邦公開市場委員会(FOMC)で、23年末までに2回の利上げを見込んでいることを示唆したことを受け、米ドルがほぼ全面高になっている。
豪ドルは対円でも下落し、一時82円台後半の約3カ月ぶりの安値を付けた。
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