ブレント原油40ドル割る、減産延長期間が不十分との見方で
・OPECプラス、1カ月間の減産継続で合意と伝わる
・OPEC会合の週内開催は不確か
ロンドンのインターコンチネンタル・エクスチェンジ(ICE)に上場する北海ブレント原油先物が、前日に回復した1バレル=40ドル台を割り込んでいる。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの非加盟の主要産油国で構成されるOPECプラスが協調減産の1カ月間の延長で暫定合意したと伝わったが、市場では期間が不十分との見方が多い。
週内に見込まれていたOPECの次回会合の開催が不確かと伝わったことも売りにつながった。
北海ブレント先物で期近の8月限は日本時間午後零時半現在、3日の通常取引終値より0.68ドル(1.71%)安い39.11ドル。3日に一時、40.53ドルまで買われ、3月6日以来の高値を付けていた。
ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)に上場するWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物で期近の7月限は0.84ドル(2.25%)安い36.45ドル。3日に一時、38.18ドルまで買われ、約3カ月ぶりの高値を付けた。
OPECプラスは5月1日から2カ月間の限定で、世界の生産量の1割に相当する日量970万バレルの協調減産を実施している。3日の相場上昇の背景には、OPECプラスがより長期にわたる減産継続で合意するとの思惑があった。
OPEC会合
さらには、OPECプラスの次回会合について、現時点で日程が決まっていないとする調査会社のリポートも相場の下げの一因となった。協調減産の延長の是非を協議する次回会合は、早ければ4日にも開催されるとみられていた。
次回会合の当初の開催予定日は6月9~10日。しかし、OPECの現議長国であるアルジェリアが日程の前倒しを5月末に提案していた。
現行の合意に従えば、OPECプラスは7月以降は協調減産を緩和する。7月からは減産幅を日量770万バレルに、その後2021年1月から22年4月まで580万バレルに落とすことが決められている。
これに加えて、一部の湾岸産油国が7月以降の減産の継続について合意していないとの報道も相場を圧迫している。
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