メキシコペソ、対ドルで4カ月ぶり安値 米金利上昇でリスク資産に売り
外国為替市場でメキシコペソが対ドルで約4カ月ぶりの安値を付けた。米国の金利上昇を背景に新興国通貨を含むリスク資産が売られる展開となった。
26日の外国為替市場でメキシコペソが対ドルで約4カ月ぶりの安値を付けた。米国の金利上昇を背景に新興国通貨を含むリスク資産が売られる展開となった。
ペソは対ドルで一時、21ペソを割り込み、昨年11月上旬以来の安値を付けた。1日の下落率は3%を超えた。
メキシコ独自の要因もペソの足を引っ張っている。メキシコ政府が1日に国会に提出した電力産業法改正法案が今週、下院で承認された。この法案は電力セクターにおける国の権限強化を狙うもので、米国商工会議所などは外国の投資家の信頼を弱体化させるものとして批判している。
先週、寒波に見舞われた米テキサス州が同州からの天然ガス輸出を制限しており、メキシコの自動車産業などに悪影響が及んでいることもペソの圧迫材料になっている。
メキシコでは発電の大半をパイプラインを通じて輸入する米国の天然ガスで賄っている。米国からの発電用ガスの供給は約75%減少しており、日産自動車や米ゼネラル・モーターズ、米フォードといった自動車メーカーがこれまでに工場の一部ないし全体を停止している。
メキシコのほか、ブラジルやチリといった中南米の他の国の通貨もドルに対して下げている。
メキシコペソは対円では支持線に相当する5.05円付近を試している。
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