原油価格、向こう5年に100ドル超えるとの見方 需給改善で
原油価格が市場の予想を上回るペースで上昇している。バンクオブアメリカ(BOA)は今週、ブレント原油が今後5年間に往々にして1バレル=100ドルを超える水準まで上昇する可能性があるとの調査リポートを発表した。需給の改善が続くという。
原油価格が市場の予想を上回るペースで上昇している。バンクオブアメリカ(BOA)は今週、北海ブレント原油が今後5年間に往々にして1バレル=100ドルを超える水準まで上昇する可能性があるとの調査リポートを発表した。需給の改善が続くという。
BOAは2026年までのブレント原油価格が平均50~70ドルになるとした上で、5年の間に時折、100ドルを超える水準を付ける可能性があると予想している。
原油価格は14年9月に100ドルを割り込んで以降、この大台を下回る水準での取引が続いている。
21年については4~6月期に70ドルまで上昇する可能性があるとし、年間平均価格は60ドルになると予想した。
原油価格を支える要因に需給バランスの改善がある。BOAの試算によると、21年の原油の需要は9640万バレルとなる一方、供給は9590万バレルとなり、需要が供給を超過する。20年はこれとは逆に需要が9100万バレル、供給は9400万バレルだった。
新型コロナウイルスの感染拡大を背景に世界の中銀が導入した緩和策と各国政府による大型財政出動が景気の回復をもたらし、原油需要を押し上げる見通しだ。
さらに中国経済の足取りがしっかりしていることも原油価格にとって強材料という。中国は世界最大の原油輸入国。
注目されるイラン産原油
BOAよれば、短期的な下押し材料もある。イランの核開発を巡る経済制裁を解除することで米国とイランが合意すれば、これまで禁輸措置の対象だったイラン産原油の輸出が再開し、日量約200万バレルが市場に供給される見通しだ。この場合、原油価格は圧迫される可能性がある。
石油輸出国機構(OPEC)加盟国やロシア、米国などの増産もまた価格の重しになる。
25日のインターコンチネンタル取引所(ICE)で北海ブレント原油先物の期近の4月限は前日比0.16ドル(0.2%)安の66.88ドルで引けた。
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