豪ドルが80円台回復 豪が量的緩和を4月に終了とのリポートで
オーストラリアドルが上昇している。対円では80円の大台を回復した。英調査会社キャピタル・エコノミクスがリポートで、豪中銀が4月に量的金融緩和策を打ち止めにするとの見方を示したことが背景にある。
オーストラリアドルが上昇している。対円では80円の大台を回復した。英調査会社キャピタル・エコノミクスがリポートで、オーストラリア準備銀行(RBA、中銀)が4月に量的金融緩和策を打ち止めにするとの見方を示したことが背景にある。景気回復を理由に挙げている。
豪ドルの対円相場は日本時間朝方に79円台半ば付近にあったが、その後80円の大台を回復し、正午過ぎに80.30円付近まで上昇。2営業日ぶりの高値を付けた。
豪ドルの対米ドル相場は0.76米ドル台後半から0.77米ドル台前半に上昇した。
経済紙フィナンシャル・レビューが伝えたところによると、キャピタル・エコノミクスは豪中銀が4月に量的金融緩和策を打ち止めにし、ニュージーランド準備銀行(RBNZ)は2022年に世界の中銀に先んじて利上げに踏み切ると予想した。
豪中銀は20年11月、今後半年間に1000億豪ドルを投じ、償還までの残存期間が5~10年の国債などを購入すると表明している。
オーストラリアとニュージーランドの両国において失業率はすでに天井を付けており、21年は年間を通じて低下が見込まれるとし、労働市場の回復は賃金の伸びが間もなく底を打つことを意味しているとキャピタル・エコノミクスは述べている。
オーストラリアの雇用は1~3月期にコロナ禍前の水準に戻り、失業率は年末までに約6%、22年末までに約5.5%に低下する見通しという。連邦統計局の発表によると、20年11月の失業率は6.8%だった。
さらに、両国の住宅価格が上昇していることも見通しを明るくしているという。
豪金利は据え置きか
キャピタル・エコノミクスは、21年の豪経済成長率を4.5%、ニュージーランドを6.5%と予想。ニュージーランドの場合、20年7~9月期にコロナ禍前の成長率を取り戻しているという。
NZ中銀は22年に政策金利を現行の0.25%から0.5%に引き上げる見通し。一方、豪中銀は現行の0.1%で据え置くことが見込まれるという。
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