ネットフリックス株が急騰 時間外で8%高 会員数1312万人増
ネットフリックスは10-12月期に会員数が急増。アカウント共有の厳格化や広告付き低料金プランの導入が奏功した。
動画配信大手のネットフリックスが23日の取引時間終了後に発表した2023年10-12月期決算は会員数が1312万人増加する好決算だった。総収入も市場予想を超える伸びで成長を堅持。アカウント共有のルールの明確化や広告付き低料金プランの導入が奏功した。ネットフリックスはさらなる規模の拡大に自信をみせている。ネットフリックスの株価(NFLX)は23日の時間外取引で、この日の終値から8%超上昇し、さらなる成長への期待が高まっている。
ネットフリックスの10-12月期決算は総収入が12.5%増
ネットフリックスの10-12月期決算は、総収入が前年同期比12.5%増の88.33億ドル。ネットフリックス決算で投資家が注目する調整ベースの1株当たり利益(EPS)は約17倍にあたる2.11ドルだった。総収入は直前の市場予想(87.19億ドル)を超えたが、1株当たり利益は予想されていた2.22ドルを下回った。
ネットフリックスの決算で注目が集まったのは会員数の増加の勢いだ。12月末段階での会員数は2億6028万人で、前年同期比12.8%増。9月末との比較では1312万人増加した。直前の市場予想では897万人の増加が見込まれていた。四半期での増加幅としては、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が始まり行動制限が強まった2020年1-3月期(1576万人)以来の大きさだ。
アカウント共有厳格化や広告付きプランが奏功
ネットフリックスの会員数を押し上げたのは2022年から着手した、会員が非会員とアカウントを共有する際のルールの明確化だ。同時並行で2022年11月から広告付き低料金プランを導入し、これまで会員のアカウントを使って動画を視聴していた非会員に対し、正規の会員としての料金支払いを促した。
ネットフリックスは決算発表資料の中で「われわれはアカウント共有の問題への対応に成功した」と強調。広告付き低料金プランの会員が前四半期とくらべて70%増えたとしている。この結果、広告付き低料金プランの月間利用者数は2300万人に達しているという。
2024年1-3月期も前向きな見通し
ネットフリックスは今後の見通しについても前向きだ。2024年1-3月期については総収入が13.2%増の92.40億ドル、調整ベースの1株当たり利益は1.56倍の4.49ドルになると予想。一方、会員数の増加幅については、季節的な要因や好調だった10-12月期の反動で、2023年1-3月期の実績(175万人)を超える程度だとみている。ただ、グレゴリー・ピーターズ共同CEOは23日のライブ動画インタビューで、まだネットフリックスに加入していない世帯が億単位であり、消費者がテレビを視聴している時間も数十億時間あることを踏まえれば、「われわれの中核事業の前には非常に大きな収益機会がある」と述べた。
またネットフリックスは23日、プロレス団体WWEの人気番組「Raw」を2025年1月から米国、カナダ、イギリスなどで独占配信すると発表した。
10-12月期の好決算をうけてネットフリックスの株価は23日の時間外取引を534.80ドルで終えた。23日終値との比較では8.66%高にあたる水準だ。株価は2022年1月以来の高値水準にあり、投資家の期待が膨らんでいる。
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