メタ、7四半期ぶり増収増益 4-6月期広告好調 株価8%上昇
メタが26日に発表した4-6月期決算は広告需要が好調で7四半期ぶりの増収増益。時間外取引で株価は8%超上昇した。
フェイスブックなどを展開するSNS大手のメタ・プラットフォームズが26日の取引時間終了後に発表した2023年4-6月期決算は7四半期ぶりの増収増益となった。総収入と1株当たり利益がともに市場予想を上回る好決算で、広告需要の復調や人工知能(AI)を活用した広告効果の向上策が奏功した。メタの株価は26日の時間外取引で8%超上昇し、投資家はメタの決算を歓迎したもよう。アナリストによる目標株価引き上げも相次いでいる。
メタの2023年4-6月期決算は総収入が11%増
メタの4-6月期決算は総収入が前年同期比11.0%増の319.99億ドル。1株当たり利益が21.1%増の2.98億ドルだった。金融情報会社リフィニティブによると、直前の市場予想は総収入が311.16億ドル、1株当たり利益が2.89ドルで、メタの決算は予想を上回る結果だったといえる。
スーザン・リーCFOは26日の決算会見で、好業績の理由として、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻から1年以上が経つ中で「広告需要の弱い期間が終わりつつある」ことや、短時間動画の「リール」などでの広告で効率よく収入を得られるようになっていることを挙げた。また、為替変動も収益にプラス効果があったとしている。
広告の効率アップはAI活用の成果だ。メタは広告の内容に応じて効果を得られやすい利用者をAIで選び出すなどの方法で広告主の収入増に貢献する仕組みの精度を上げており、マーク・ザッカーバーグCEOは決算会見で、「メタのあらゆる収益化の手法において、AIの活用が成果の向上につながっている」と話した。主力SNSのフェイスブックの利用者数は前年同期比5.0%増の20.64億人となっており、効率と規模がともに向上している形だ。
目標株価を400ドル超に上げる動きも
こうした決算内容を受けて、メタの株価META)は26日の時間外取引で一時、324ドル台後半まで上昇。26日の終値(299.57 ドル)比で8%超値上がりした。リフィニティブによると、アナリストが提示するメタの目標株価の平均は日本時間27日午後2時の段階で326.56ドル。決算発表後、目標株価を400ドル以上に引き上げるアナリストも出ている。
一方、ザッカーバーグ氏は5日にサービスを開始した新SNS「スレッズ」について、「立ち上げ当初から前例がないほどの成長をみせた」と評価。現在は利用者のつなぎとめに集中しており、その後、利用者数の拡大や収益化を目指すとしている。また、メタが開発したAIモデルの「Llama(ラーマ) 2」をマイクロソフトなどのクラウドサービスを通じて無料で使えるようにすることについて、利用者は無料でラーマ2を使えるが、マイクロソフトなどからは料金を受け取るとの考えを示した。
また、コンピューター上の仮想空間で利用者同士が交流できるメタバースの開発についても投資を続ける方針を改めて表明。今秋発売予定のヘッドセット型端末の新製品「メタ クエスト3」について「一般的な消費者でも手を出しやすい初めての製品になる。何百万人もの人々が新技術を体験してくれるものと期待している」と述べ、アップルが2024年に3499ドルで発売すると発表しているヘッドセット型端末「ビジョン・プロ」への対抗心をのぞかせた。
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