ネットフリックス株が急騰 時間外で12%超高 7-9月期会員増
ネットフリックスの株価が7-9月期決算発表を受けて急騰。会員数増などが好感された。米国などでの値上げも発表している。
動画配信大手のネットフリックスが18日の取引時間後に発表した2023年7-9月期決算は収益力向上が確認された。アカウント共有のルールの明確化などの効果で、会員数は前期比約880万人増えており、収益向上に向けた取り組みは利用者からも一定の支持を得られているもようだ。好決算を受けた18日の時間外取引では、ネットフリックスの株価が終値から12%超上昇。ネットフリックスは決算発表と同時に一部プランの値上げも発表しており、さらに収益力を高める考えだ。
ネットフリックスの7-9月期決算は総収入が7.8%増
ネットフリックスの7-9月期決算は、総収入が前年同期比7.8%増の85.42億ドル、調整ベースの1株当たり利益(EPS)が20.3%増の3.73ドルだった。金融情報会社リフィニティブのデータによると、決算発表直前の事前予想は総収入が85.36億ドル、1株当たり利益が3.49ドル。実際の総収入は予想をわずかに上回り、1株当たり利益は予想を7%超える数字となった。
総収入の増加に貢献したのは会員数の上昇だ。9月末の会員数は2億4715万人で、6月末から876万人増加。前年同期比では10.8%増となった。2022年から段階的に進めてきた、会員が非会員の家族や知人らとアカウントを共有する際のルールの明確化や、コンテンツ力の強化が奏功したとしている。
こうした決算内容を受けて、ネットフリックスの株価(NFLX)は18日の時間外取引で390ドル程度まで上昇した。18日の終値(346.19ドル)比で約12.7%の値上がりだ。ネットフリックスの株価は4-6月期決算で総収入が予想を下回ったことなどが悪材料とされ、決算発表直前の477.59ドルから3割近く値下がりしていたが、今回は投資家の期待に応えられた形だ。
アメリカなどでは一部プランの料金を値上げ
またネットフリックスは決算発表と同時に、アメリカとイギリス、フランスで18日から一部プランを値上すると発表した。米国の場合、ベーシックプランの月額料金が9.99ドルから11.99ドルに引き上げられ、最高価格帯のプレミアムプランの価格も19.99ドルから22.99ドルへと値上げされる。一方、低価格の広告付きプランの価格は6.99ドルに据え置く。ネットフリックスは広告付き低価格プランについて、会員からの収入は少なくても広告収入を得られることを考えれば収益力を高めることができるとして、会員の誘導を図っている。
グレッグ・ピーターズ共同CEOは決算発表にあわせて公開したインタビュー動画で、動画配信やテレビ関連の広告ビジネスについて「1800億ドルの市場規模がある」と指摘。動画配信で強固な基盤があるネットフリックスは、こうした市場でシェアを獲得するためのチャンスがあるとの見方を示した。一方、ピーターズ氏は、広告付きプランは新規会員の3割から選ばれているとも述べつつ、会員数のさらなる拡大などの努力が必要だとも強調した。
ネットフリックスは10-12月期の見通しとして、総収入が87億ドル、会員数の増加が7-9月期と同程度との水準を示した。
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